続・元殺し屋と、殺し屋
「…総司……」
「うるさい」
「総司」
「うるさいって」
「総司ッ!」
「…うるさいって言っているだろ。
良い加減黙れよ…ウザい」
「馬鹿ッ!!」
右手を握り、その拳を思い切り総司にぶつけた。
ガツッと良い音がする。
総司は尻餅をついた。
「カナが、どれだけ総司のことが好きなのか、わからないの!?
総司に触れられなくても、カナは総司が好きだったんだよ!
総司の中身に、カナはどうしようもなく惹かれていたんだよ!?
何でカナの気持ちわかってくれないの!?
女は皆外側だけ見て、内側は見ない?
その“皆”の中に、カナが入っているの?
総司はカナのこと、その他大勢の女と同じ見方をしていたの!?
…嫌い。
総司なんて、大ッ嫌い!!!」
カナはその場に泣き崩れた。
…終わった。
もうカナ、総司の傍にいられない。
あの優しさも、笑顔も、見られない。
総司の傍にいられない。
そんなの…辛スギルヨ……。