シオンズアイズ
シオンは自分の力でアイーダの傷が塞がったのを思い出しながらそう言った。

「お前は……七色の瞳の乙女だから、治せるのか?」

シオンは頷いた。

「ね?だから、家族の事もあなたの事も、まだ諦めてほしくないの。私が力になるから」

なんなんだ、この女は。

なんで、こんな風に……。

兵士はグッと唇を噛んだ。

途端に視界がぼやける。

おい、嘘だろ。

俺に涙なんて似合わねえし、そんなものが体内にあったなんて意外だぜ。

こんなの、大した事ねえ。

ただの日常会話だ。
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