スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
会議室の時間は午後7時になり、企画書を出すべくノートパソコンキーボードを一生懸命に打ち込んでいると、佐藤さんが机の上に置いたスマホがなり、佐藤さんは手に取って画面をタップして耳に当てた。
「お疲れ様です、佐藤です。はい…、会議室に居るのは製作班と俺だけです。ええ、まだ会議室にいてノートパソコンを使ってますよ」
佐藤さんがちらちらと私を見るけど、電話主は一体誰だろう?
「分かりました。本人に伝えます。ええ、俺は後1時間はここに残ろうと思ってます。はい…では皆に伝えます、お疲れ様でした」
佐藤さんがスマホを耳から離し、会議室にいる私たちに顔を向ける。
「さっきの電話は荒木編集長からで、先ずは宝条さん」
「は、はい」
「『宿題の抜き打ちチェックするから、ノートパソコンごと持って2階の編集部に来て』だって」
ぬ、抜き打ち?!その言葉なんて高校生以来なんですけど……、というか荒木さんはいつの間にか病院から帰ってきてたんだ。
「製作班の皆は上がって良いとのことで、俺は後1時間はここにいます」
「お言葉に甘えてお先に上がりますね」
「宝条さんも遅くにならないようにね」
「はい、お疲れ様でした」
製作班の先輩達が会議室を出ていき、ふぅっと溜め息をつくと、佐藤さんは苦笑する。
「俺も荒木編集長からの宿題の厳しさは苦労してるよ」
「抜き打ちなんて学生以来です」
「田所も1年目は書いても書いても赤ペンで真っ赤で返されて、もう出すのが嫌だったって言ってたな」
「そうなんですか?」
A班のサッカー側をメインで書いてるし、サマーリーグだって自分の企画だって沢山書いてるのに真っ赤だったなんて想像が出来ない。
「でもあれが無かったら下手な文章を読ませてしまい、読者に1ページも読んで貰えなかっただろうし、企画だって打ち切り連発だったかもだって。今は直ぐ荒木編集長に出せるように常にノートパソコンや下書きの原稿を持ち歩いてるんだって」
「凄い…」
「1年目ってさ、右も左も分からないことだらけだし、俺達が普段どうやって企画書や原稿を書いてるか見えないじゃん?」
「はい」
「皆手探りで試しながら自分の書く時間を捻出してるし、宝条さんも自分の時間を少しづつ書くことに触れるといいね。ノートパソコンでもいいし、文具店に売っているノートでも良いんだよ」
「はい…」
佐藤さんの言葉が、自分の編集者としての向き合い方に背中を押してもらえる。
「前も言ったけど、荒木編集長は全部受けとめて全部返してくれるから、抜き打ちに怯んじゃ駄目だよ」
「はい、真っ赤だったらまた励まして下さい」
「勿論。いってらっしゃい」
「行ってきます!」
ノートパソコンの電源を落として会議室を出て、3階の廊下を歩いて2階の階段を降りていった。
「お疲れ様です、佐藤です。はい…、会議室に居るのは製作班と俺だけです。ええ、まだ会議室にいてノートパソコンを使ってますよ」
佐藤さんがちらちらと私を見るけど、電話主は一体誰だろう?
「分かりました。本人に伝えます。ええ、俺は後1時間はここに残ろうと思ってます。はい…では皆に伝えます、お疲れ様でした」
佐藤さんがスマホを耳から離し、会議室にいる私たちに顔を向ける。
「さっきの電話は荒木編集長からで、先ずは宝条さん」
「は、はい」
「『宿題の抜き打ちチェックするから、ノートパソコンごと持って2階の編集部に来て』だって」
ぬ、抜き打ち?!その言葉なんて高校生以来なんですけど……、というか荒木さんはいつの間にか病院から帰ってきてたんだ。
「製作班の皆は上がって良いとのことで、俺は後1時間はここにいます」
「お言葉に甘えてお先に上がりますね」
「宝条さんも遅くにならないようにね」
「はい、お疲れ様でした」
製作班の先輩達が会議室を出ていき、ふぅっと溜め息をつくと、佐藤さんは苦笑する。
「俺も荒木編集長からの宿題の厳しさは苦労してるよ」
「抜き打ちなんて学生以来です」
「田所も1年目は書いても書いても赤ペンで真っ赤で返されて、もう出すのが嫌だったって言ってたな」
「そうなんですか?」
A班のサッカー側をメインで書いてるし、サマーリーグだって自分の企画だって沢山書いてるのに真っ赤だったなんて想像が出来ない。
「でもあれが無かったら下手な文章を読ませてしまい、読者に1ページも読んで貰えなかっただろうし、企画だって打ち切り連発だったかもだって。今は直ぐ荒木編集長に出せるように常にノートパソコンや下書きの原稿を持ち歩いてるんだって」
「凄い…」
「1年目ってさ、右も左も分からないことだらけだし、俺達が普段どうやって企画書や原稿を書いてるか見えないじゃん?」
「はい」
「皆手探りで試しながら自分の書く時間を捻出してるし、宝条さんも自分の時間を少しづつ書くことに触れるといいね。ノートパソコンでもいいし、文具店に売っているノートでも良いんだよ」
「はい…」
佐藤さんの言葉が、自分の編集者としての向き合い方に背中を押してもらえる。
「前も言ったけど、荒木編集長は全部受けとめて全部返してくれるから、抜き打ちに怯んじゃ駄目だよ」
「はい、真っ赤だったらまた励まして下さい」
「勿論。いってらっしゃい」
「行ってきます!」
ノートパソコンの電源を落として会議室を出て、3階の廊下を歩いて2階の階段を降りていった。