スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
藍山駅のタクシー乗り場に行くと、乗り場のベンチに宝条さんが座っていたので近づいていく。

「お疲れ」
「お疲れ様です」

まだタクシーは来ていないので、俺は乗り場近くの自販機にいき、温かい柑橘系の飲み物を2本を買って、その1本を宝条さんに差し出した。

「少しは水分補給をしておきな」
「ありがとうございます」

宝条さんは飲み物を受け取ると蓋を開け、ごくごくと飲み、俺も飲んでいるとタクシーが来たので宝条さんを奥に座らせ、俺も乗り込んで運転手に行き先の紙を見せてタクシーが走り出した。

「すいません、ラジオ放送をつけても良いでしょうか?」
「良いですよ」

タクシー運転手が俺たちに聞いてきたので俺は了承し、ラジオ放送がつけられ、流れてきたのは野球で時間的にそうか。

ラジオ放送を聴きながら、シェアハウスで帰ったらB班が書いた残りの原稿を読んで、そろそろ経理課に出す伝票の整理をして、いつものようにテレビ放送のチェックをするとやることを頭の中でリストアップしていたら、宝条さんのバックからスマホの着信音が流れ、本人は慌ててバックから取り出して画面を見たが戸惑っている。

「どうした?」
「全然知らない番号で…」

一旦は切れたがまた着信音が流れ、宝条さんは画面をタップして画面をオフにしてバックにスマホをしまうが、なんだ、この胸騒ぎはー…じわじわと体に広がる感じが凄く気持ち悪い。

こんなにも気持ち悪いのを感じたことが無くて、かといって疲れから来ているのは違うし、左手で白シャツごと心臓の位置をギュッと握り、ふぅと息を吐く。

「大丈夫ですか?」
「ああ、平気」
「それなら良いんですが、シェアハウスに帰ったらちゃんとご飯を食べましょうね」
「食べるけど、着くまで“こう”して良い?」

右手で宝条さんの左手を包む。

「はい…」

少し照れた返事をする宝条さんにフッと笑い、シェアハウスに着くまではラジオ放送をBGMに一緒の帰宅を過ごした。
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