スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
2人でカフェエリアでノート書きと原稿のチェックを終え、荷物を纏め始める。
「宝条さん」
「はい、どうしました?」
荒木さんはバックを持たずに、まだ席を立とうとしないので私もその場で動かないで、向かい合う。
「俺もこの編集の世界に入って10年経つけど」
「はい」
「嫌なことも良いことも経験してる」
荒木さんが少しづつ話しをし始める。
「これから宝条さんはこの世界で辛かったり戸惑うことがある」
「はい」
「そして嫌になることはあるけれど」
荒木さんが少しだけ小さく息を吸い込んだ。
「“好き”になって欲しい、本を作るという編集の世界を」
「……」
2人だけのカフェエリアに、荒木さんの真っ直ぐな言葉がはっきり聞こえ、心が震え、視界が滲む。
「皆、自分なりの編集者としての世界を持ってる」
「はい…」
「相なれない部分は誰にでもあるし、きっと宝条さんにもあると思う」
「は…い…」
荒木さんの言葉1つ1つが私の心に刻まれていくのが分かる。
「色んな壁に沢山ぶつかっても、それでも届けたい言葉を沢山書いて」
「はい…」
「それを俺が全部受け止めるから、ずっと傍で見るから」
「……い…」
もうまともに返事をすることが出来ないくらい胸がいっぱいで、荒木さんの言葉に、その気持ちに何度も頷きながら瞼を閉じれば大粒の涙が頬を伝う。
荒木さんの言葉は“口の悪い男性”の言葉よりも、ううん、その言葉を上書きするくらいの熱い想いがあって、必死に服の袖で涙を拭って鼻を何度も啜り、スイッチを入れるために大きく息を吸い込んで荒木さんを見た。
「撮影の現場、行ける?」
「行けます」
手をギュッと握り、真っ直ぐ荒木さんの顔を見つめ、きっぱりと自分の気持ちを伝えた。
「分かった」
荒木さんの表情は前髪で見えないけれど、口元が笑っているように見え、2人で荷物を手に取って荒木さんが先に歩き出したので、私は荒木さんの元に駆け寄って隣に並ぶ。
「荒木さん」
「どうした?」
「私、この世界に入って良かったです」
「……ありがと」
頭の上にポンと荒木さんの大きな手が置かれ、ちらっと荒木さんの顔を見たら、口元がはっきり笑ってるのが分かり、私は声には出さないで口元を緩めながら現場に向かった。
「宝条さん」
「はい、どうしました?」
荒木さんはバックを持たずに、まだ席を立とうとしないので私もその場で動かないで、向かい合う。
「俺もこの編集の世界に入って10年経つけど」
「はい」
「嫌なことも良いことも経験してる」
荒木さんが少しづつ話しをし始める。
「これから宝条さんはこの世界で辛かったり戸惑うことがある」
「はい」
「そして嫌になることはあるけれど」
荒木さんが少しだけ小さく息を吸い込んだ。
「“好き”になって欲しい、本を作るという編集の世界を」
「……」
2人だけのカフェエリアに、荒木さんの真っ直ぐな言葉がはっきり聞こえ、心が震え、視界が滲む。
「皆、自分なりの編集者としての世界を持ってる」
「はい…」
「相なれない部分は誰にでもあるし、きっと宝条さんにもあると思う」
「は…い…」
荒木さんの言葉1つ1つが私の心に刻まれていくのが分かる。
「色んな壁に沢山ぶつかっても、それでも届けたい言葉を沢山書いて」
「はい…」
「それを俺が全部受け止めるから、ずっと傍で見るから」
「……い…」
もうまともに返事をすることが出来ないくらい胸がいっぱいで、荒木さんの言葉に、その気持ちに何度も頷きながら瞼を閉じれば大粒の涙が頬を伝う。
荒木さんの言葉は“口の悪い男性”の言葉よりも、ううん、その言葉を上書きするくらいの熱い想いがあって、必死に服の袖で涙を拭って鼻を何度も啜り、スイッチを入れるために大きく息を吸い込んで荒木さんを見た。
「撮影の現場、行ける?」
「行けます」
手をギュッと握り、真っ直ぐ荒木さんの顔を見つめ、きっぱりと自分の気持ちを伝えた。
「分かった」
荒木さんの表情は前髪で見えないけれど、口元が笑っているように見え、2人で荷物を手に取って荒木さんが先に歩き出したので、私は荒木さんの元に駆け寄って隣に並ぶ。
「荒木さん」
「どうした?」
「私、この世界に入って良かったです」
「……ありがと」
頭の上にポンと荒木さんの大きな手が置かれ、ちらっと荒木さんの顔を見たら、口元がはっきり笑ってるのが分かり、私は声には出さないで口元を緩めながら現場に向かった。