スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
◇お返しと、仕返しside荒木仁
side荒木仁

宝条さんが寝ている俺の頬にキスをして想いを先に言った日から2日が経つが、何となくどう顔を合わせればいいか戸惑い、シェアハウスにいる時間をずらすようにしている。

情報収集の為に取材先に通ったり、取材後のケアとして連絡をしたりして過ごし、四つ葉に戻れば会議室ではなくて2階の編集部に行って自分の席で原稿の下書きを進めてたり、経理課に出す伝票を纏めたりと、宝条さんとの距離を物理的にとるようにした。

腕時計を確認すると午後10時でそろそろシェアハウスに帰るか…と荷物を纏めていたら、俺の席の近くで仕事をしている姫川もパソコンの電源を落として帰り支度をする。

「姫川も終わり?」
「ああ、駅まで行くか」
「うん」

2人で四つ葉を出て藍山駅まで歩いてると、姫川は思いっきり欠伸をする。

「あ〜、流石に10時を超えると眠いな」
「帰りの電車で寝過ごさないように」
「終点まで行かねぇよ」

姫川は鼻で笑うけど、どうだか。

藍山駅で姫川と別れ、俺はタクシーでシェアハウスに帰り、外から宝条さんの部屋を見上げて部屋の明かりがついていないのを確認し、小さい溜め息を吐いて静かに玄関のドアを開けて、2階に行くときも極力足音を出さないようにして、自分の部屋に入った。

熱帯魚達は優雅に泳いでいて、小さい箱から餌を取り出して水槽の中に入れると、熱帯魚達は夢中で餌を食べてまた身を寄せ合って泳いでいる。

「仲が良いな」

熱帯魚を見ながら呟き、クローゼットから着替えを取り出して白シャツを脱ぎ、ルームウェアとタオルをもって1階に行き、シャワーを浴びて髪や全身を洗うが、2日たってもキスされた場所が気になる。

洗ってさっぱりした筈なのに…、浴室を出て着替え、もうすぐいつものテレビ放送だけど部屋に戻ってノートパソコンで見ることにして、自分の部屋に戻った。

明日はシンクロナイズドスイミングのチームの練習先に行くから早朝にシェアハウスを出ないと行けないし、朝5時に起きるか。
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