スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~

※“四つ葉の四兄弟”side高坂

「ー…てな感じで、“四つ葉の三姉妹”が出来たんだよね」
「そういうことを考えるのが稔らしいわ」
「でしょ?」

俺の隣に座って呆れながらホットラテを飲む“凄く大切な人”の髪の毛に、俺は指を絡ませながら今日の【もりや】での出来事を話す。

「一応、お店の中だから触らないでよ」
「俺達しか居ないし、顔は嫌がってないけど?」
「………馬鹿」

小さい声で反論しているけど、顔が赤くなって可愛い反応するのは5年経っても、いや、出会った頃から変わんないな。

俺は今、“凄く大切な人”が働いてる実家兼職場の閉店後の荒木不動産に訪れていて、この場には俺達しかいない。

指を離して同時にホットラテを飲んで口を離すと、“凄く大切な人”の唇の端にラテの泡が付いていて、天然なのかそれとも俺の期待をさせているのか、先ずは俺は右手を伸ばして親指で少し拭うと、顔を林檎の様に真っ赤にさせて、ほんと可愛いな。

「な、なんなの?!」
「指じゃなくて、期待に応えて口で取って欲しかった?」
「はぁ?ふざけないで!」
「おっと」

俺の左頬にめがけて“凄く大切な人”は右手を出そうとするけど、俺は左手でガシッと手を掴んで阻止する。

「右が空いてるわよ」
「知ってる」

知ってるから、右から来た反対の左手も勿論防いで、俺はニンマリする。

「で、ずっと泡がついたまま?それとも期待に応えた方が良い?」
「………」

俺の問いに“凄く大切な人”は瞳が揺らいでるけど、未だ林檎の様な真っ赤は続いていて、俺は答えを待つ。

「知ってるくせに」
「うん、知ってるし、ちゃんと一美の口から聞いてから応えるから。言って?」
「………取って」
「喜んで」

掴んだ一美の手を離して俺は一美の顔を自分の両手で優しく包み込んで顔を上に向かせ、俺の唇で泡をちゅっと吸い取り、そのまま一美の唇と自分の唇を重ねた。

ああ、出会った頃からも5年前の離れた時に重ねた唇の感触も変わってなくて、顔の角度を変えながら唇を味わい、少し離れてもまた重なって、熱を差し込めば一美も一生懸命応えるし、時折漏れる熱い吐息が俺達しかいない空間を熱く甘くする。

少し唇が離れお互い視線を絡ませると、一美が右手で俺の唇の左端にそっと触れた。

「ここ、痛かったでしょ?」
「いーや。俺が悪いし、一美がすっきり出来たのなら、もっと殴られー…」

一美が両腕を俺の首の後ろに回して距離が近くなり、俺の唇の左端にそっと口づけをして、唇が離れる。

「これで帳消しになった?」
「………参ったね」

俺の想像を超える行動に参るし、こんな可愛いことをしてくる“凄く大切な人”を自分から離れてしまったことに後悔する。

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