スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
黙々と清書の原稿を進め、お昼を挟み、また清書を続ける。

バトミントンの言葉で気になった所や、ルールのこと、取り上げている選手や試合の事を自分のノートに書きながらキーボードを打ち続ける。

荒木さんは昼食後に取材に行き、夕方迄には会議室に戻るとのことで不在で、今は佐藤さんと製作班だけ会議室にいる。

「国名がアルファベット表記だから綴りは間違えないように…と」

慎重に原稿に書かれている綴りを入力し、校正ボタンで間違いがないか確認して…、うん、大丈夫みたい。

「俺も新人の時に綴りミスを出して、荒木編集長に淡々と注意された時は家で半泣きしたよ」

中畑さんが苦笑しながら経験したことを話す。

「俺も下書きで赤ペンで真っ赤な用紙を手渡されて、『電子辞書を買うか、スマホでも良いから語学アプリで沢山の言葉に触れてご覧』って勧められて、幾つか語学アプリを入れて記事を作る時に使ってる」

佐藤さんがこれっと自分のスマホの画面を私に見せてくれて、そこには日本語以外にも英語や他国、翻訳アプリ迄あった。

「就職活動の時は国語のアプリで文章の使い方を調べてましたけど、英語や他の言語も入れるとやはり言葉は増えますか?」
「海外から来る選手もいるし、インタビュー以外でも雑談をしたい時に役立つよ。翻訳アプリを使うと音声で訳をしてくれるから、その場でメモが取れるし。宝条さんも自分に合うアプリを探してみると良いよ」
「今日帰ったら早速調べてみます。ありがとうございます」

佐藤さんから貴重な情報を教えて貰えて良かったから、実際にシェアハウスに帰って部屋で見てみようっと。

改めて清書の続きをし、あと20枚だと気合いを入れてキーボードを打ち、どんどん入力し続けて遂に最後の1枚になり、この原稿を書いた先輩の届けたい言葉を一字一句間違いがないようにと、沢山の読者に届きますようにと心を込めて打ち、そして最後の結びの言葉を打って、ようやく終わった。

一生懸命打ったせいか達成感が凄くて、この気持ちを荒木さんに伝えたいな。

ノートパソコンから印刷の指示を出して印刷をしていくと、どんどんプリンターから出てくるのを見守って、順番通りに印刷をされているか3回確認して荒木さんに渡す分と青木印刷所に渡す分を用意した。

「キリのいい所で広告のやり方に移ろうか?」
「はい!」

中畑さんから教わったのは、“Scoperta”の表紙裏から始まる広告のページで、スポンサーから提供してもらったデータを編集ソフトに取り込み、色の濃度や文字のバランス、モデルが登場するのなら肌色の調整だったりと、1ページだけでも細かく設定をしたり、記事の外枠に広告を入れる場合のレイアウトの方法だったりと、これを中畑さんは長年担当しているだけであって教え方がとてもわかりやすい。
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