スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
「彼は出会った当初からぶっきらぼうですが、私といる時は凄く大事にしてくれるのが伝わります。星野さんこそ、どうなんですか?」
「わ、私ですか?」

九条さんからの振りで、星野さんがバターナイフを落とそうにする。

「そうですね…、最初は相手の仕事が忙しくて気を使い過ぎちゃって、お出かけのことを遠慮しちゃったんですよ」

星野さんがバターナイフを静かに置き、私も九条さんも手を止める。

「そうしたら“一緒にいる時間を大切にしたいから、行き来を増やそう”って約束をして、前より過ごす時間が増えて来ましたし、一緒に料理を作って食べる時間が幸せです」

星野さんの相手を想う気持ちが表情にも言葉の声にも表れていて、星野さんはすっごく幸せそうにはにかみながらバケットを食べている。

「私も彼が漁師なのでお魚を捌いてくれる姿が格好良くて、その隣で一緒にお味噌汁を作るのが幸せです」
「彼氏さんは漁師さんなんですか?」
「そうなんですよ。実は最初は防波堤の所でー…、というのがきっかけです」
「ええぇ、そんなことがきっかけだったんですね」

九条さんの馴れ初めを聞いて、私と星野さんはびっくりして口が開いてしまうくらい、インパクトのある馴れ初めだ。

「宝条さんはお付き合いされてる人は居るんですか?」

星野さんの直球にどう答えよう…、荒木さんと一緒に住んでいることも秘密だし、本人はプライベートを話さないって九条さんが言っていたし、べらべら喋ったら駄目だから、秘密な交際って難しい…、でもこうして2人が話しているから名前と同居生活は伏せて、いるだけなら大丈夫かな。

「います」

少し照れながら答え、サンドイッチを食べる。

「わぁ…、三姉妹とも恋人がいるなら恋バナ時間がもっと出来ますね」
「お泊まり保育の時は夜も恋バナ時間をしましょうよ」
「したいです!7月号が出た辺りなら、大丈夫だと思います」
「お菓子をいっぱい用意しなくちゃ」
「テイクアウトの食べ物を頼んで美味しい物を食べましょう」

そこからはお泊まり保育の話や、恋バナ時間で“四つ葉の三姉妹のお茶会”は3時間程続いた。
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