スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
シェアハウスについて玄関に宝条さんの靴があったから、今はリビングか?靴を脱いでリビングに入ると今回は大きいソファに横になっていて、俺がエトヤで買ったクッションをギュッと抱きしめながら寝ている。

今日も取材で遠出だったし、四つ葉に戻った後は会議室で頑張っていたからな、自分のバックは小さいソファの側に置いて宝条さんの側に行き、しゃがんで頭を撫でながら、起きたら橘さんのことを話そうと決めた。

宝条さんが起きた後は本屋で橘さんと会ったこと、偶然手が重なったことも橘さんから聞いたらしく、そこまで橘さんは話してたのか…、あまり口が軽いのはどうかと思い、橘さんに対して冷める。

『相手に自分のことを知ってもらうように話すかな。もう俺のことで泣かせたくないからさ』

高坂さんの言葉が浮かび、確かにそうだよなって思って、宝条さんの手を取って指を絡める。

「俺の好きな本、結構多いから1日じゃ語り尽くせないよ?」

そこから自分が高校生の時に出会った本のことを少しづつ語り、自分のことを話そうとしたのも宝条さんが初めてだ。

宝条さんは俺が出会った本のことを目をキラキラさせながら聞いてくれて、1つ1つ本の内容や作者のことを聞いてリアクションを取ってくれる。

話しながら指を絡ませたり、肩を寄せて距離を縮めて話したり、普段は仕事の事で過ごすのが多いが、こうした時間を過ごすのも違う甘さと温かさがあっていい。

そう思い浮かべながら水槽の熱帯魚を見ていたら、スマホが揺れたので手に取って画面をタップしたら、高坂さんからのメッセージだった。

こんな夜中にどうしたんだと思ってメッセージを開くと、『佐藤が取り上げているバレーボール選手の事で、このニュースを見ろ』と、メッセージと一緒に添えられたリンク先のネットアドレスをタップする。

そこにはずっと佐藤が追いかけてきたバレーボール選手が、ある疑惑に関与している内容で、俺は直ぐ様高坂さんに電話を掛けると、2コールで高坂さんが出た。

『読んだ?』
「読んだ。でも疑惑だし、真相がこれからだよな」
『ああ。佐藤の原稿が落ちたら、ストックはあるの?』
「田所と水野の原稿があるけど、俺は佐藤のでいきたい。後4日は青木印刷への提出に時間があるから、せめて3日はそのニュースの動向を見たいし、俺も明日佐藤と原稿の事を話す」
『分かった。俺も知り合いに警察関係者がいるし、慎重に聞くよ。明日9時にそっちの会議室に行くから、今からスポーツ部に連絡してね』
「分かった」

高坂さんとの通話を終え、俺は田所に連絡をかけた。

『もしもし、どうしました?』
「明日9時、佐藤が取り上げた記事と選手の事で大事な話がある」
『え…』
「俺はこれからB班の高橋と中畑に連絡するから、田所はA班に9時に必ず会議室にいるように連絡をお願い」
『……分かりました。今水野と飲んでるんで、2人で手分けして連絡します』
「ありがとう」
『あ、あの荒木編集長!』
「どうした?」
『佐藤には俺から連絡をしていいですか?』
「頼む」
『ありがとうございます。ではこれから佐藤に掛けます』

通話を終え、俺も高橋に連絡し、高橋は色々際して電話口で鼻を啜り、中畑も最初は黙っていたけど製作の皆に連絡すると言った。

大体の連絡は終わったが俺は部屋のドアを見て、その向かいの部屋の人物を浮かべる。

そしてこのまま1人でこの部屋にいると、押しつぶされそうな気がして、果たして宝条さんはこんな俺を受けとめてく、いや、先ずは自分のことを話してみようと、就寝用のスウェットに着替え、スマホと掛け布団を手に取って部屋を出た。
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