スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
私と中畑さんで佐藤さんの原稿を手にして会議室に入ると、上座には高坂専務だけがいて荒木さんの姿はまだない。
高坂専務に原稿を差し出すと、高坂専務はテープだらけになった原稿を1枚1枚黙読し、最後のページになるとそっと机の上に置いた。
「よく書けているし、これは8月に出そうとしている企画の原稿だな」
「そんなに先の事なんですか?」
まだ6月号だし、7月号だってこんな内容でって聞いていないから8月なんて相当先のことなのに、佐藤さんってどうやって記事の題材を見つけて書いてるんだろう。
「この8月の企画はずっと仁に半年も前から相談していて、俺も仁から聞いてたから掲載の候補に入れてもいいかなって。でもさ、これにもその選手が出てくるから、佐藤としては今回の事でこの原稿も誰にも読まれることは無いと分かったんだろうな」
“誰にも読まれることは無い”…、こんなに重い言葉なんてあるの?佐藤さんが一生懸命に先のことまで書いた原稿が1枚も読者に読まれないなんて。
「そろそろお昼になるし、俺は仁を探してくる。田所はどうしたい?」
「佐藤のことは俺に任せて頂いて良いですか?」
「勿論。頼んだし、今日はA班のフォローは田所で、B班は高橋がお願いね。中畑も山田と上手く纏めて、皆が退勤する時は遠慮なく専務室に来て大丈夫だから」
「はい、そうします」
高坂専務はじゃあと手をひらひらさせて会議室を出ていき、田所副編集長がコホンと咳払いする。
「先ずは現状を整理しよう。Aの野球側とサッカーは6月に載せる原稿に変更がないか、佐藤のように取材した選手や企業に変わった点がないか確認して、青木印刷所に出すまではこの確認作業を続けよう」
「はい!」
「高橋はBの原稿の確認と、佐藤に相談していることはある?」
「俺の取材で書きたい水泳の大会と、石毛が追ってるラグビーです」
「分かった。2人は俺にもその話しを聞かせて。中畑さんは佐藤の原稿が6月に載る事を想定して、目次や広告のレイアウトをお願いします」
田所副編集長が荒木さん不在の中で皆を纏めようと奮闘し、私も佐藤さんが戻ってくれることを信じて清書を進めようと決めた。
高坂専務に原稿を差し出すと、高坂専務はテープだらけになった原稿を1枚1枚黙読し、最後のページになるとそっと机の上に置いた。
「よく書けているし、これは8月に出そうとしている企画の原稿だな」
「そんなに先の事なんですか?」
まだ6月号だし、7月号だってこんな内容でって聞いていないから8月なんて相当先のことなのに、佐藤さんってどうやって記事の題材を見つけて書いてるんだろう。
「この8月の企画はずっと仁に半年も前から相談していて、俺も仁から聞いてたから掲載の候補に入れてもいいかなって。でもさ、これにもその選手が出てくるから、佐藤としては今回の事でこの原稿も誰にも読まれることは無いと分かったんだろうな」
“誰にも読まれることは無い”…、こんなに重い言葉なんてあるの?佐藤さんが一生懸命に先のことまで書いた原稿が1枚も読者に読まれないなんて。
「そろそろお昼になるし、俺は仁を探してくる。田所はどうしたい?」
「佐藤のことは俺に任せて頂いて良いですか?」
「勿論。頼んだし、今日はA班のフォローは田所で、B班は高橋がお願いね。中畑も山田と上手く纏めて、皆が退勤する時は遠慮なく専務室に来て大丈夫だから」
「はい、そうします」
高坂専務はじゃあと手をひらひらさせて会議室を出ていき、田所副編集長がコホンと咳払いする。
「先ずは現状を整理しよう。Aの野球側とサッカーは6月に載せる原稿に変更がないか、佐藤のように取材した選手や企業に変わった点がないか確認して、青木印刷所に出すまではこの確認作業を続けよう」
「はい!」
「高橋はBの原稿の確認と、佐藤に相談していることはある?」
「俺の取材で書きたい水泳の大会と、石毛が追ってるラグビーです」
「分かった。2人は俺にもその話しを聞かせて。中畑さんは佐藤の原稿が6月に載る事を想定して、目次や広告のレイアウトをお願いします」
田所副編集長が荒木さん不在の中で皆を纏めようと奮闘し、私も佐藤さんが戻ってくれることを信じて清書を進めようと決めた。