スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
好きで好きで、愛おしくて、本当に倒れた所を発見した時は血の気がさぁと引いて、何度も声を掛けも返事が無くて、あぁ、俺が風呂場で倒れて発見して泣いていた宝条さんの気持ちが今、ようやく分かる。

『目を覚…さな…のかと思…まし…た』

宝条さんも沢山の涙を流していたし、俺も宝条さんが目を覚まさなかったら、きっと泣いていたかも。重ねた唇をそっと離して、ギュッと抱きしめた。

「凄く心配した」
「本当にすいません」
「今日は誰か来た?」
「高坂専務と、街歩きの途中で九条さんと姫川編集長は喫煙所にいたそうです」
「俺ももっと早く来たかった」
「私も会いたかったです」

宝条さんが俺の背中に手を回し、参ったな、ここ病室なんだけどと、宝条さんをふかふかなベットにゆっくり押し倒して、自分の両手を宝条さんの顔の横にそれぞれ置いて、宝条さんを見下ろす。

「あ、荒木さん?!」
「ここが病室なのを分かっている?」
「わ、分かってはいますよ」

俺は少し体重を掛けるとふかふかなベットからギシッと音がするけど、頑丈だし大丈夫だろ。

「消灯迄の時間と、この後会えない分を“充電”させて?」
「はい…」

顔を真っ赤にさせて瞳を潤ませる宝条さんに俺はフッと笑い、ゆっくりと顔を近づけた。
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