スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
「これから高坂さんと石井選手のチームに行く。田所と水野も来て」
「はい」
「分かりました」

2人は荷物を纏め、秋山も一眼カメラをバックに入れ、まだ表情は硬いままだけど、今は石井選手の件をクリアせねば。

「今はスケジュールに余裕があるから俺達は終われば“直帰”する、皆も“夜7時”迄には会議室を出て。以上」
「はい!」

皆が返事をし、宝条さんもノートパソコンを使いながら製作班と仕事をし始めて、俺もバックを持って会議室を出て、4人で専務室に入る。

「準備、出来た」
「オッケ~。俺の車で行くから、行こうか。橘は親父のサポートに入って、定時であがってね」
「はい」

高坂さんは机の上にある紙袋とバックを持って、俺達は専務室を出て階段を降り、四つ葉を出た。

高坂さんの後に続いて歩いていると時間制の駐車場につき、高坂さんはスーツのポケットから愛車の鍵を取り出す。

「それじゃあ、ドライブといきますか。仁は助手席ね」
「ああ」

田所達は後部座席に座ってもらい、俺も助手席に座り、車は静かに走り出し、高坂さんが運転をしながら石井選手の所属先に行く経緯を話す。

「ー…ていう件でさ、俺が一旦間に入る事になったんだ。田所達も今後も付き合いがあるけど、例え男同士でも食事は一対一は避けてね。どうしてもってなら、俺に言って。知り合いのシェフがいる店を紹介する。そこなら支配人が気を配って話しやすいようにしてくれるから」
「石井選手がまさか贈り物をしてたとはなぁ」
「入院先まで聞いてくるって、相当宝条さんの事を気に入ってますよね」
「石井選手と宝条さんって年齢差が2つだし、合うんじゃない?」

後部座席で3人がそれぞれ話すが、秋山の“合うんじゃない”という言葉に眉がピクッとなる。

「それは無いよぉ~。俺の知り合いの医者がさ宝条さんの様子を話してたけど、『わぁ、これだけあるといつでも栄養が採れて助かりますね!』だよ?1ミリも伝わって無いし、付き合うことは無いよ」
「…つ、伝わってない」
「これから石井選手に会うのに…、笑うの耐えないと」
「………」

田所と水野は高坂さんの話しに笑い、秋山は黙っているがバックミラーで様子を見ると、俯いて肩を震わせている。
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