スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
仁さんを見送り、少ししてから私もシェアハウスを出て最寄り駅に行き、電車に乗って藍山駅へと移動する。
満員電車に揺られ、やっぱこういうのは慣れないなと思いつつ藍山駅に着いて改札を出ると、水野先輩の姿が見えたので近付いた。
「おはようございます」
水野先輩に挨拶をすると本人も振り返った。
「おはよ」
2人で並びながら歩いていると信号待ちで立ち止まっている橘さんがいて、先週の事がフラッシュバックして、私は手に持っているバックをギュッと握る。
ここで無視というか無反応は駄目だと思うから、よし、ここは挨拶をちゃんとしようと口を開いた。
「おはようございます」
「………」
私が声を掛けると橘さんが振り向いてほんの一瞬だけあっという顔をして、無言で会釈して前を向いた。
うう、でも睨まれるよりかはマシだし、会釈してくれたから良かったと思うように自分にいいかける。
信号が青になると橘さんは早歩きで先に行き、私も歩きだした。
「喧嘩でもしたの?」
「喧嘩はしていないです」
水野先輩に聞かれたけど仁さんとのことは言えないし、喧嘩でもないし、難しいな。
「それなら良いけど。7月号はサマーリーグの原稿や撮影に気合が入っているし、今日もサマーリーグを作ったオーナーに会えるのが楽しみなんだ」
「私も取材に行けるようになりたいです」
「先ずはルールを覚えて、試合も観に行くと良いよ。取材をしていると、俺も時々ボールを蹴りたくなる」
「水野先輩がサッカーを好きになったきっかけって、どんなですか?」
「テレビ放送で観た日本代表の試合がきっかけで、プロを目指したくなって、父親が調べてくれたチームに入ったよ」
水野先輩はそこからチームに入った後の経験を話し、プロへの壁を乗り越えられなくて断念したけれど、“Scoperta”の雑誌を読んだ時に自分らしくサッカーの事を伝えるなら四つ葉しかないと思い、面接を受けたとのこと。
「高坂専務が面接官だったけど、『君のサッカーに対する気持ちはこの雑誌に必要だから、四つ葉に来てよ。君と組ませたい新人がいるんだ』って、その場で内定を貰って、その日の午後に秋山を紹介された」
水野先輩がその時のやり取りを懐かしいように話し、秋山先輩がいつも水野先輩と一緒に行動するのも高坂専務がきっかけだったんだ。
「秋山の“自分の目”で撮る能力は本当に凄いし、あいつと一緒にいるのが自然になってきたし、田所さんと佐藤さんのように長くいたいね」
四つ葉の中に入るとロビーに普段スーツ姿の高坂専務が私服でいて、その隣に仁さんがいる。
周囲にいる女性社員達は私服の2人に目をキラキラさせていて、内心複雑…いけないいけない、こんな顔をしちゃ駄目だし、これから仕事なんだからスイッチを入れようと両手で頬をペチッと叩いた。
「新幹線に乗る前に弁当を買おうよ。おやつも買いたいし」
「勝手に買えば良いし、遠足じゃない」
相変わらず仁さんは高坂専務に冷たい態度をとるなぁと見てたら、高坂専務がこっちに気づく。
「留守番は田所と佐藤に任せたから、水野も何かあったら2人に相談するんだよ」
「はい」
「宝条さんもしっかり製作の仕事を頑張って」
「頑張ります」
高坂専務はそれじゃあと手をひらひらさせて仁さんと一緒に四つ葉を出ていき、私は水野先輩と一緒に3階の会議室に向けて階段を上がって行った。
満員電車に揺られ、やっぱこういうのは慣れないなと思いつつ藍山駅に着いて改札を出ると、水野先輩の姿が見えたので近付いた。
「おはようございます」
水野先輩に挨拶をすると本人も振り返った。
「おはよ」
2人で並びながら歩いていると信号待ちで立ち止まっている橘さんがいて、先週の事がフラッシュバックして、私は手に持っているバックをギュッと握る。
ここで無視というか無反応は駄目だと思うから、よし、ここは挨拶をちゃんとしようと口を開いた。
「おはようございます」
「………」
私が声を掛けると橘さんが振り向いてほんの一瞬だけあっという顔をして、無言で会釈して前を向いた。
うう、でも睨まれるよりかはマシだし、会釈してくれたから良かったと思うように自分にいいかける。
信号が青になると橘さんは早歩きで先に行き、私も歩きだした。
「喧嘩でもしたの?」
「喧嘩はしていないです」
水野先輩に聞かれたけど仁さんとのことは言えないし、喧嘩でもないし、難しいな。
「それなら良いけど。7月号はサマーリーグの原稿や撮影に気合が入っているし、今日もサマーリーグを作ったオーナーに会えるのが楽しみなんだ」
「私も取材に行けるようになりたいです」
「先ずはルールを覚えて、試合も観に行くと良いよ。取材をしていると、俺も時々ボールを蹴りたくなる」
「水野先輩がサッカーを好きになったきっかけって、どんなですか?」
「テレビ放送で観た日本代表の試合がきっかけで、プロを目指したくなって、父親が調べてくれたチームに入ったよ」
水野先輩はそこからチームに入った後の経験を話し、プロへの壁を乗り越えられなくて断念したけれど、“Scoperta”の雑誌を読んだ時に自分らしくサッカーの事を伝えるなら四つ葉しかないと思い、面接を受けたとのこと。
「高坂専務が面接官だったけど、『君のサッカーに対する気持ちはこの雑誌に必要だから、四つ葉に来てよ。君と組ませたい新人がいるんだ』って、その場で内定を貰って、その日の午後に秋山を紹介された」
水野先輩がその時のやり取りを懐かしいように話し、秋山先輩がいつも水野先輩と一緒に行動するのも高坂専務がきっかけだったんだ。
「秋山の“自分の目”で撮る能力は本当に凄いし、あいつと一緒にいるのが自然になってきたし、田所さんと佐藤さんのように長くいたいね」
四つ葉の中に入るとロビーに普段スーツ姿の高坂専務が私服でいて、その隣に仁さんがいる。
周囲にいる女性社員達は私服の2人に目をキラキラさせていて、内心複雑…いけないいけない、こんな顔をしちゃ駄目だし、これから仕事なんだからスイッチを入れようと両手で頬をペチッと叩いた。
「新幹線に乗る前に弁当を買おうよ。おやつも買いたいし」
「勝手に買えば良いし、遠足じゃない」
相変わらず仁さんは高坂専務に冷たい態度をとるなぁと見てたら、高坂専務がこっちに気づく。
「留守番は田所と佐藤に任せたから、水野も何かあったら2人に相談するんだよ」
「はい」
「宝条さんもしっかり製作の仕事を頑張って」
「頑張ります」
高坂専務はそれじゃあと手をひらひらさせて仁さんと一緒に四つ葉を出ていき、私は水野先輩と一緒に3階の会議室に向けて階段を上がって行った。