スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
午前は順調に企画の情報収集が進み、お昼を挟んで午後は6月下旬のシンクロの撮影の為に秋山と2人で季刊の時の写真を振り返り、俺が書いている記事の下書きを秋山に見せる。

「季刊の時から1年は経っているから、ページ数のボリュームはこれくらいで書く。写真については亮二は遠慮無しで色んなアングルで撮るだろうけど、俺は秋山の“自分の目”で撮る写真を楽しみにしてる」
「ありがとうございます。あの、もしよければ三輪さんとサシで話をしたいんですけど、三輪さんに連絡を取ってもらっても良いですか?」
「良いけど、亮二に泣かされないように」
「ええ、勿論」
「電話を掛けて来るから、待っていて」

秋山に断りを入れてスマホを手にして会議室を出て、亮二の連絡先を表示させて通話ボタンを押すと5コールで繋がった。

『なんだよ』
「6月下旬の撮影について、秋山が亮二とサシで話しをしたいんだって」
『今日は無理。明後日なら良いぞ』
「ありがと。時間と場所は追って連絡する」
『分かった。あ、そうだ、ひよっこはどうしてんだよ。まだメソメソしてんのか?』
「………訳あって1週間は自宅待機で、四つ葉には来てない」
『はぁ?何かやらかしたのかよ』

やらかしたというよりかは、やらされたほうだけど。

「詳細は言いたくない。じゃあ」

俺は電話をガチャ切りし、会議室に戻って自分の席に座る。

「明後日なら大丈夫だって。場所と時間はどうする?」
「この間の✕✕喫茶店が良いです。時間は夜7時に」
「分かった。後さ、亮二に宝条さんのことは話さなくていい。宝条さんが嫌がるだろうし」
「分かりました。原稿の下書きを読んだんですけど、ここの演技って横からよりも上斜めの客席からで撮りたいです」
「それだったらレンズの目盛りをー…」

秋山とそれぞれお互いのイメージしているアングルを細かく確認し、話し合いを終え、俺は今度はシンクロのインタビューの下準備を始める。

使用する音楽のこと、それに合わせて制作された衣装、演技の世界観についてのインタビューか…、1時間か1時間30分は時間を取りたいから井上監督に相談だな。

ノートパソコンで井上監督宛にインタビューの時間と内容をメールにて送り、返信が来るまでは過去の映像を見てインタビューの時に参考にする。

真琴にも宿題でシンクロのことを調べるように言ったが、どんな内容でまとめるか楽しみだ。
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