スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
午前中は家の家事をお母さんと分担して、お昼を食べ、今は自分の部屋でノートパソコンを使いながらシンクロの映像を観ている。

仁さんの宿題で出されたシンクロだけど、水中に潜って身体が中で足は外でしょ?息継ぎってどうしてんの?目も開きにくくないの?その演技力に、口がぽかんとしちゃう。

水中から顔を出すタイミングも手を上に上げたり、顔の角度さえピッタリで、ここまで揃えられるなんて、一体どれくらいの練習を重ねたなんだろうか、私の予想よりも遥かに練習をしているだろうし、こういう質問て当たり前過ぎて出来ないし、仁さんは季刊の時にどうやって質問を選んで取材をしたのだろうか。

う〜ん、先ずは感じたことを箇条書きで書いてみて、演技なら演技、音楽なら音楽で項目を作ってみようとルーズリーフに書いていたらスマホのメッセージを受信した音が聞こえたので、画面をタップすると仁さんからだった。

『夜、水瀬とご飯を食べる事になった。スポーツのテレビ放送の時に間に合うようにシェアハウスに戻るから、その時に電話をしたい』
『はい!自分の部屋で待っています!今は映像を観ながらシンクロのことに取り組んでいますが、演技に釘付けです』
『良いと思う』
『仁さんは季刊の時に、どうやって質問を決めたんですか?』
『内緒』

うう、そんなバッサリと…。

『金曜辺りに、真琴の家に行くからインタビューの内容を5個は考えてみて。読み終わったら、俺の季刊の下書きを見せるから、参考にして。ご両親に伺ってもいい時間を教えて欲しい』

インタビューの内容を5個…、その後は下書きを見せてもらえるチャンスがあるし、家に来てくれるんだ!

『分かりました!お母さん達に来ても良い時間を聞きますね!』

やったぁ!仁さんの原稿の下書きを読めるんだ!先輩達の原稿も読んだ事があるけど、仁さんの下書きの原稿をじっくりと読んだことが無いし、お母さんに家に来ても良い時間を聞かなきゃと、1階に降りてリビングに行き、リビングのソファに座りながら昼ドラを観ているお母さんのそばに行く。

「あのね、荒木編集長が金曜辺りに私の宿題の採点をしに来たいらしんだけど、何時頃が良い?」
「金曜って事でいいならお父さんも夜ならいるし、準備もあるから午後7時にお願いしようかしら」
「金曜の午後7時ね、ありがとう!」

私はまた自分の部屋に戻り、早速仁さんに返信を送ると、『分かった』というシンプルなメッセージが届き、いつもの会話だなと笑う。

「よ〜し、インタビューの映像を探して、どんな風にやり取りをしているか探してみよ」

私は金曜日を励みに、ルーズリーフにペンを走らせた。
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