スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
夕食を食べ終わり、只今私は和室に仁さんと2人きりでいて、対面に座る仁さんは正座の姿勢で私の宿題に黙々と赤ペンを走らせる。
キュ…キュ…と赤ペンだけの音しかしないし、容赦なく赤い線と文字がどんどん書き足されていくのを、私は黙って見るしかない。
ニュースを纏めた紙束のチェックが終わると、次はシンクロの擬似的インタビューの用紙を手に取り、仁さんは黙ったままでいる。
「………」
赤ペンを手に持ったと思ったら、私物のバックを手にしてチャックを開け、そこからバサッと紙束を出して、それを私が書いた用紙の隣に置いて、また赤ペンが走る。
やがて静かに赤ペンが机の上に置かれ、私に紙束と用紙を差し出した。
「終わった」
「ありがとうございます…、うう、赤い…」
それぞれの紙を受け取り、1枚づつ捲って赤ペンで書かれている文字にがっくりし、ニュースを纏めた紙束は『宝条さんの言葉で読者に読みたいと思うように書かないと駄目』とあって、擬似的なインタビューの用紙は4つは✕印と改善点が書かれ、最後の5つ目だけは『初めてシンクロに触れた点を活かしているけど、見学の時に演技をしっかりと観て、もう一度質問の言葉を考えると良い』と、三角形のマークが記されていた。
「◯にならなかったですね」
「◯なんて、俺でも貰えなかった」
「そうなんですか?」
仁さんは静かに湯飲みを手に取り、お茶を啜るとコトンと置いた。
「高坂さんが編集長の時に『ありきたりの質問でつまんない』と言われ、全部✕だった」
「そうなんですか?」
「これ、その時の下書きと、参考になるように高橋の水泳やシンクロの取材の項目の紙」
仁さんが私物のバックから取り出した紙を机の上に広げ、じっくり見ると、仁さんが書いた用紙にでかでかと赤ペンで『つまんねぇ質問ばっかだね』と太字で書いてあり、本当に✕印ばかり。
私から見て仁さんの実力って言葉に表せられない位に凄いし、先輩達も同じように仁さんの事を尊敬しているのに、1番始めの頃ってこんなにも苦戦していたのが分かる。
「宝条さんは確かに初心者だけど、それを上手く吸収して原稿に反映させてみて」
「はい」
「自宅待機中に自分なりに纏めてみようとした事も伝わったし、お疲れ。明日の土曜日に高坂さんにこの紙束達を読ませてみて」
「私も『つまんねぇ』って言われますかね?」
「どんな風に言われるかは高坂さん次第」
「はい…」
がっくりと机の上に突っ伏していると、頭の上に手がポンっと置かれた感触があったので顔を上げると、仁さんが私の側にきていて、大きな左手を私の頭の上に置いていたので、えへへとはにかむ。
キュ…キュ…と赤ペンだけの音しかしないし、容赦なく赤い線と文字がどんどん書き足されていくのを、私は黙って見るしかない。
ニュースを纏めた紙束のチェックが終わると、次はシンクロの擬似的インタビューの用紙を手に取り、仁さんは黙ったままでいる。
「………」
赤ペンを手に持ったと思ったら、私物のバックを手にしてチャックを開け、そこからバサッと紙束を出して、それを私が書いた用紙の隣に置いて、また赤ペンが走る。
やがて静かに赤ペンが机の上に置かれ、私に紙束と用紙を差し出した。
「終わった」
「ありがとうございます…、うう、赤い…」
それぞれの紙を受け取り、1枚づつ捲って赤ペンで書かれている文字にがっくりし、ニュースを纏めた紙束は『宝条さんの言葉で読者に読みたいと思うように書かないと駄目』とあって、擬似的なインタビューの用紙は4つは✕印と改善点が書かれ、最後の5つ目だけは『初めてシンクロに触れた点を活かしているけど、見学の時に演技をしっかりと観て、もう一度質問の言葉を考えると良い』と、三角形のマークが記されていた。
「◯にならなかったですね」
「◯なんて、俺でも貰えなかった」
「そうなんですか?」
仁さんは静かに湯飲みを手に取り、お茶を啜るとコトンと置いた。
「高坂さんが編集長の時に『ありきたりの質問でつまんない』と言われ、全部✕だった」
「そうなんですか?」
「これ、その時の下書きと、参考になるように高橋の水泳やシンクロの取材の項目の紙」
仁さんが私物のバックから取り出した紙を机の上に広げ、じっくり見ると、仁さんが書いた用紙にでかでかと赤ペンで『つまんねぇ質問ばっかだね』と太字で書いてあり、本当に✕印ばかり。
私から見て仁さんの実力って言葉に表せられない位に凄いし、先輩達も同じように仁さんの事を尊敬しているのに、1番始めの頃ってこんなにも苦戦していたのが分かる。
「宝条さんは確かに初心者だけど、それを上手く吸収して原稿に反映させてみて」
「はい」
「自宅待機中に自分なりに纏めてみようとした事も伝わったし、お疲れ。明日の土曜日に高坂さんにこの紙束達を読ませてみて」
「私も『つまんねぇ』って言われますかね?」
「どんな風に言われるかは高坂さん次第」
「はい…」
がっくりと机の上に突っ伏していると、頭の上に手がポンっと置かれた感触があったので顔を上げると、仁さんが私の側にきていて、大きな左手を私の頭の上に置いていたので、えへへとはにかむ。