スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
◇自宅待機:6日目(荒木編集長入院2日目)
目が覚めると視界にルーズリーフが見え、うわっ、机に突っ伏して寝ちゃってたんだ。

腕を上に上げて伸びをし、ふぅっと息を吐く。

「明日で自宅待機が終わるんだ」

最初は長く感じた1週間だったけれど、酔いつぶれた高坂専務が仁さんと我が家に急遽泊まったり、三輪さんから急に電話が来たり、そして仁さんが飛び込み台から落っこちたりとあった。

椅子から降りて、もう一度うぅんと伸びをして、少し横になりたくて、ドサッとベットに沈む。

自分の部屋やシェアハウスで使うベットってちょっと固めで、体調不良で入院した時は高坂専務が配慮してくれて豪華な個室のベットはふかふかで、寝心地が良かった。

でも…一番寝心地が良かった?過去形じゃなくて、寝心地が良いのは仁さんが使っているベットで…。

『真琴…真琴…』

私を見下ろしながら何度も名前を呼び、汗ばんでいる大きな背中に腕を回せば灼熱の様な熱さで私が溶けそうになり、仁さんが激しく動く度にベットが軋んで、意識が飛んでいつの間にか仁さんの腕の中に収まっていて…、うわ…、その時の情景が思い出して、足をジタバタさせる。

自分の部屋で寝るよりも、仁さんの部屋やリビングのカーペットの上でゴロンとなって一緒に過ごしたい…、それくらい仁さん不足になっていて、会いたいけれど、今日って誰かお見舞いに来ているかな?そこに私が行ったら、『どうして?』って思われるよね。

私が入院している時は仁さんは“上司”としてお見舞いに来てくれたけど、私から行くと絶対に変だと思われそうだから、お見舞いには行かず、インタビューの原稿をしっかり書き終え、宿題もこなそう!

先ずはしっかり朝ご飯を食べて、コンビニに行ってスポーツ新聞を買う所からだ!

ベットから降りてクローゼットを開けて新しい服に着替え、1階のリビングに行き、キッチンで朝食用に炒り玉子とトーストを焼いて作り、リビングのテーブルに持っていき、テレビのリモコンをつけてそれぞれの朝の番組を見て、スポーツニュースが流れればじぃっと見て、内容を記憶する。

食器を洗って片付けて、家を出て近所のコンビニにスポーツ新聞を買いに行った。

新聞紙を2つと、おやつに小さいシュークリームを1つ選んでお会計し、コンビニを出たら喫煙所煙草を吸っている男性がいて、ドキッとする。

その人は三輪さんじゃないけれど、三輪さん=煙草のイメージが刷り込まれていて、この間仁さんが飛び込み台から落っこちた時はいきなり抱きしめられて、煙草の匂いが凄かったな。

でも私が落っこちた所を見ていたら三輪さんが言っていたように『意識が飛ぶ』ってなっていただろうし、『次はお前に触れるから』とかも言うし、仁さんとは全く違う雰囲気な人で、ヤバい、なんで三輪さんが浮かぶんだろう。

三輪さんと出会ってから厳しい言葉やムカつく言葉しか言ってこないのに、私が泣いていたら泣き止むまで付き合うし、煙草の匂いがベッタリとつくように三輪さんが私に侵食しようとして、顔をブンブンと左右に振った。

もう!私には仁さんしかいないんだから!!

帰って宿題や原稿に取り組もうっと。
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