スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
ドアがノックされ、ガチャっと開いたので皆で顔を一斉に向けると、私はキーボードを打っている指がピタッと止まり、ああ…、会いたいと強く思った人が会議室の中に入って来て、つかつかと上座の席に歩いていき、皆も同じように顔が上座の方へ向いた。
その人は椅子に座らず、立ったまま荷物を机の上に置いて、一呼吸する。
「ただいま。心配をかけて申し訳ない」
頭を下げ、数十秒したら顔を上げて静かに座る。
「皆、俺の留守を守ってくれてありがとう。7月号の進捗を確認するから、田所から順番に教えて」
「はい!先ずは荒木編集長が入院した後の事ですがー…」
「それの進め方はこうでー…」
戻ってきた…、仁さんがスポーツ部に戻って来たんだ!
仁さんがいない数時間は暗いような感じだったけど、仁さんが上座の席にいるだけで空気が変わり、私もだけど先輩達の表情も生き生きしている。
「製作の進捗も分かった。俺に原稿を確認して欲しい人は今のうちに出して」
「え…」
仁さんが周りに言うと、皆でえっ?という表情になった。
「どうした?」
「いつもなら俺達から荒木編集長に歩み寄るのが多かったんで、初めて荒木編集長から見せてって言われたなって」
佐藤さんが嬉しそうに原稿を手に取って仁さんの所にいき、先輩達も続々と席を立つので、私も読んでもらおうと書いた紙束を持って列に並び、いよいよ私の番になる。
「1週間、自宅待機中に書いた宿題と、シンクロのインタビューの質問を書いてみましたので、確認をお願いします」
「分かった。自宅待機、お疲れ」
「……はい!」
仁さんの口元は少し笑っていて、私も元気よく返事をして席に戻り、キーボードを打つ指が軽やかだった。
黙々とキーボードを打ち続けていたらお昼になり、私は実家から来たからお昼は用意してなくてコンビニでも行こうかな。
会議室を出て階段を降り始めたら、ポンっと頭に手が置かれ、そっと見上げたら仁さんだった。
「お昼さ、【もりや】で一緒に食べたい」
「誰か知っている人が来ませんか?」
秘密の交際をしているから、2人きりって怪しまれないかな。
「2階の編集部は忙しいし、姫川も街歩きでいないし、高坂さんは祐一さんに仕事しろって見張られているから平気」
「分かりました…、一緒に食べたいです」
「先に行ってて」
「はい!」
満面の笑みで返事をして、先に四つ葉のビルを出て【もりや】に向かった。
カウンター席で座ってどのメニューにしようかとあれこれ考えていたら、【もりや】に仁さんが入って来て、私の隣に座る。
「お疲れ。石毛の清書は終わりそう?」
「新しく内容が変わっていましたが、本日中には終えます」
「分かった。メニューは決めた?」
「以前は魚が美味しかったですが、日替わりにします」
「じゃあ俺も同じのでお願いします」
「へい!美味しいのを作りますね」
元気が良い店員さんが調理を始め、出されるまでお茶を啜ると、いい香りがしてくるなぁ…、空いている左手に仁さんが大きな右手を重ねて来たのでバッと顔を仁さんに向けると、当の本人は前を向いたまま静かにお茶を啜る。
【もりや】には私たちしかいないから良いけれど、こんな風にされるとドキドキがバレそうになるよ。
「お待たせしました!魚の炊き込みご飯と、具沢山の味噌汁です」
出された日替わり料理から美味しそうな香りと、具沢山なお味噌汁が食欲をそそる。
一口含むと出汁が全身に広がってきて、ホッとするなぁ…ちらっと仁さんを見ると、黙々と食べていて、いつもシェアハウスのリビングで2人で食べているような雰囲気ぽくて、お互い何も話さなくても心地よくて、早くシェアハウスでも一緒に食べたいな。
そう思いながら久しぶりの2人きりのランチを楽しんだ。
その人は椅子に座らず、立ったまま荷物を机の上に置いて、一呼吸する。
「ただいま。心配をかけて申し訳ない」
頭を下げ、数十秒したら顔を上げて静かに座る。
「皆、俺の留守を守ってくれてありがとう。7月号の進捗を確認するから、田所から順番に教えて」
「はい!先ずは荒木編集長が入院した後の事ですがー…」
「それの進め方はこうでー…」
戻ってきた…、仁さんがスポーツ部に戻って来たんだ!
仁さんがいない数時間は暗いような感じだったけど、仁さんが上座の席にいるだけで空気が変わり、私もだけど先輩達の表情も生き生きしている。
「製作の進捗も分かった。俺に原稿を確認して欲しい人は今のうちに出して」
「え…」
仁さんが周りに言うと、皆でえっ?という表情になった。
「どうした?」
「いつもなら俺達から荒木編集長に歩み寄るのが多かったんで、初めて荒木編集長から見せてって言われたなって」
佐藤さんが嬉しそうに原稿を手に取って仁さんの所にいき、先輩達も続々と席を立つので、私も読んでもらおうと書いた紙束を持って列に並び、いよいよ私の番になる。
「1週間、自宅待機中に書いた宿題と、シンクロのインタビューの質問を書いてみましたので、確認をお願いします」
「分かった。自宅待機、お疲れ」
「……はい!」
仁さんの口元は少し笑っていて、私も元気よく返事をして席に戻り、キーボードを打つ指が軽やかだった。
黙々とキーボードを打ち続けていたらお昼になり、私は実家から来たからお昼は用意してなくてコンビニでも行こうかな。
会議室を出て階段を降り始めたら、ポンっと頭に手が置かれ、そっと見上げたら仁さんだった。
「お昼さ、【もりや】で一緒に食べたい」
「誰か知っている人が来ませんか?」
秘密の交際をしているから、2人きりって怪しまれないかな。
「2階の編集部は忙しいし、姫川も街歩きでいないし、高坂さんは祐一さんに仕事しろって見張られているから平気」
「分かりました…、一緒に食べたいです」
「先に行ってて」
「はい!」
満面の笑みで返事をして、先に四つ葉のビルを出て【もりや】に向かった。
カウンター席で座ってどのメニューにしようかとあれこれ考えていたら、【もりや】に仁さんが入って来て、私の隣に座る。
「お疲れ。石毛の清書は終わりそう?」
「新しく内容が変わっていましたが、本日中には終えます」
「分かった。メニューは決めた?」
「以前は魚が美味しかったですが、日替わりにします」
「じゃあ俺も同じのでお願いします」
「へい!美味しいのを作りますね」
元気が良い店員さんが調理を始め、出されるまでお茶を啜ると、いい香りがしてくるなぁ…、空いている左手に仁さんが大きな右手を重ねて来たのでバッと顔を仁さんに向けると、当の本人は前を向いたまま静かにお茶を啜る。
【もりや】には私たちしかいないから良いけれど、こんな風にされるとドキドキがバレそうになるよ。
「お待たせしました!魚の炊き込みご飯と、具沢山の味噌汁です」
出された日替わり料理から美味しそうな香りと、具沢山なお味噌汁が食欲をそそる。
一口含むと出汁が全身に広がってきて、ホッとするなぁ…ちらっと仁さんを見ると、黙々と食べていて、いつもシェアハウスのリビングで2人で食べているような雰囲気ぽくて、お互い何も話さなくても心地よくて、早くシェアハウスでも一緒に食べたいな。
そう思いながら久しぶりの2人きりのランチを楽しんだ。