スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
◇亮二との決着side荒木仁
side姫川
あ〜今日の街歩きは思っていたのと実際に見たのとのギャップがあり、使えそうにないし、仕切り直しだ。
髪の毛をガシガシと掻き、カメラを撮る気にもならなくて明日へ延ばそう。
「おい、九条」
「明日にします?」
俺が言う前に九条が察したのか、良く分かるじゃんか。
「今日は気分が乗らん」
「分かりました。今日は直帰します」
「お疲れさん」
九条と別れ、少し飲んで気を紛らわそうといつものBarに向かうと三斗がシェイカーを振るっていた。
俺はカウンター席に座ってアルコールを嗜んでいると鉄の扉が開き、以前ここで荒木の不機嫌な原因を作った黒ジャケットの男が入ってきて、三斗に炭酸水を頼んで奥の席に座る。
「外で煙草を吸ってくるから、あの男がどうするか、見張っておいて」
「分かった」
三斗はシェイカーを振りながら男を見つめ、俺はカウンター席から立って鉄の扉を開け、扉から離れて煙草を吸い始める。
そういえば前もこうして煙草をー…、1台のタクシーが店の近くに停車し、ドアが開いて降りてきたのは手ぶらの荒木だった。
前髪があって表情が見えなくても、こっちに歩いてくる雰囲気で相当不機嫌になっているのが分かり、口元も真一文字になっている。
鉄の扉の前で荒木がピタッと止まり、俺に顔を向けた。
「亮二を“消し”てくる」
「………」
荒木は鉄の扉を開けてずかずかと中に入ると、鉄の扉が閉まり、俺は何も言わず荒木を見送り、新しく煙草を吸い始める。
女と何かあったんだな…と思いながら嗜んでいると鉄の扉が開き、荒木が出てきた。
「“消した”」
「お疲れさん」
「“一緒に帰る”約束をしているから、行く」
「おう、明日な」
荒木が立ち去ると俺は煙草を地面に落として踵で踏み消し、鉄の扉を開けて中に入ると、黒ジャケットの男はカウンター席に座って、タオルで顔を拭いていた。
「魚系のつまみって用意が出来る?」
「出来るから待っていて」
俺は三斗につまみを頼み、自分の席に座って酒を飲む。
「あ〜、くそ!仁の奴…」
「殴られなかっただけでも良いんじゃない?」
「前に『殴り損になる』って言ってたから、手は出さねぇ奴だと持ってたけど」
へぇ、荒木ってこの男には手を挙げなかったんだと思い、男の方を見ると目が合う。
「何だよ」
「荒木に殴られなかったんだと思っただけだ」
「殴られるより最悪な方法だった」
「へぇ、聞かせろよ」
「あいつさー…って訳」
俺が黒ジャケットの男にニヤつきながら聞くと、男の回答に俺は思いっきり笑う。
何だよ荒木の奴、最高だなと肩を震わせていたら、三斗も思い出し笑いで肩を震わせていた。
「ここに高坂さんがいたら、末代までいじられている所だったね」
「そんな事をしてきたら、飛び込み台から突き落とす」
「良いんじゃね?一回程度、痛い目に合えよって思う」
俺がそう答えると、黒ジャケットの男は思いっきり笑う。
「ハハッ、仁と同じ事を言ってる。相当あの専務って嫌われてるな」
「俺も好いてはない」
「お前って面白いな」
「お前じゃねぇ、姫川岳」
「三輪亮二。新しい炭酸水をお願い」
「どうぞ」
三斗から新しく炭酸水を受け取った三輪は俺にグラスを差し出したので、俺も酒のグラスを差し出す。
「男を慰めるのは好きではないが今日だけ」
「はっ、俺だって」
グラスをぶつける音が綺麗になり、この日は三輪の愚痴を聞き続けた。
あ〜今日の街歩きは思っていたのと実際に見たのとのギャップがあり、使えそうにないし、仕切り直しだ。
髪の毛をガシガシと掻き、カメラを撮る気にもならなくて明日へ延ばそう。
「おい、九条」
「明日にします?」
俺が言う前に九条が察したのか、良く分かるじゃんか。
「今日は気分が乗らん」
「分かりました。今日は直帰します」
「お疲れさん」
九条と別れ、少し飲んで気を紛らわそうといつものBarに向かうと三斗がシェイカーを振るっていた。
俺はカウンター席に座ってアルコールを嗜んでいると鉄の扉が開き、以前ここで荒木の不機嫌な原因を作った黒ジャケットの男が入ってきて、三斗に炭酸水を頼んで奥の席に座る。
「外で煙草を吸ってくるから、あの男がどうするか、見張っておいて」
「分かった」
三斗はシェイカーを振りながら男を見つめ、俺はカウンター席から立って鉄の扉を開け、扉から離れて煙草を吸い始める。
そういえば前もこうして煙草をー…、1台のタクシーが店の近くに停車し、ドアが開いて降りてきたのは手ぶらの荒木だった。
前髪があって表情が見えなくても、こっちに歩いてくる雰囲気で相当不機嫌になっているのが分かり、口元も真一文字になっている。
鉄の扉の前で荒木がピタッと止まり、俺に顔を向けた。
「亮二を“消し”てくる」
「………」
荒木は鉄の扉を開けてずかずかと中に入ると、鉄の扉が閉まり、俺は何も言わず荒木を見送り、新しく煙草を吸い始める。
女と何かあったんだな…と思いながら嗜んでいると鉄の扉が開き、荒木が出てきた。
「“消した”」
「お疲れさん」
「“一緒に帰る”約束をしているから、行く」
「おう、明日な」
荒木が立ち去ると俺は煙草を地面に落として踵で踏み消し、鉄の扉を開けて中に入ると、黒ジャケットの男はカウンター席に座って、タオルで顔を拭いていた。
「魚系のつまみって用意が出来る?」
「出来るから待っていて」
俺は三斗につまみを頼み、自分の席に座って酒を飲む。
「あ〜、くそ!仁の奴…」
「殴られなかっただけでも良いんじゃない?」
「前に『殴り損になる』って言ってたから、手は出さねぇ奴だと持ってたけど」
へぇ、荒木ってこの男には手を挙げなかったんだと思い、男の方を見ると目が合う。
「何だよ」
「荒木に殴られなかったんだと思っただけだ」
「殴られるより最悪な方法だった」
「へぇ、聞かせろよ」
「あいつさー…って訳」
俺が黒ジャケットの男にニヤつきながら聞くと、男の回答に俺は思いっきり笑う。
何だよ荒木の奴、最高だなと肩を震わせていたら、三斗も思い出し笑いで肩を震わせていた。
「ここに高坂さんがいたら、末代までいじられている所だったね」
「そんな事をしてきたら、飛び込み台から突き落とす」
「良いんじゃね?一回程度、痛い目に合えよって思う」
俺がそう答えると、黒ジャケットの男は思いっきり笑う。
「ハハッ、仁と同じ事を言ってる。相当あの専務って嫌われてるな」
「俺も好いてはない」
「お前って面白いな」
「お前じゃねぇ、姫川岳」
「三輪亮二。新しい炭酸水をお願い」
「どうぞ」
三斗から新しく炭酸水を受け取った三輪は俺にグラスを差し出したので、俺も酒のグラスを差し出す。
「男を慰めるのは好きではないが今日だけ」
「はっ、俺だって」
グラスをぶつける音が綺麗になり、この日は三輪の愚痴を聞き続けた。