スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
シェアハウスのリビングで夕食を食べ終え、お風呂に入り、仁さんはまだ三輪さんと話しているだろうし、自分の部屋で少し休もうかな。

髪の毛を乾かしてスキンケアセットで肌を整え、さて、自分の部屋に戻ろうとお風呂を出ると、玄関のドアが開いて仁さんが入って来たので、小走りで側に行く。

「おかえりなさい!」
「ただいま」

仁さんの声が少し元気のない声だって分かって、きっと三輪さんのことだと察した。

「リビングで話しても良い?」
「はい」

2人でリビングに入り、仁さんは私の右手を大きな左手で握り、大きなソファに2人で座り、仁さんは手を繋いだまま私に顔を向ける。

「亮二と話してきた」

そこから仁さんは三輪さんと喫茶店で会って話しをした事を、ゆっくりと話してくれた。

「半年…、真琴にとっては整理がつかないと思うけど、亮二はその覚悟はあるって」
「スポーツ部の先輩達にはどう説明をするんですか?」
「真琴にした事は言わない。真琴だって嫌でしょ?」
「はい…」

あの事は誰にも知られたくないし、私情の事で先輩達と三輪さんの接点が無くなるのはどうなのか、でも…と考えが纏まらない。

「亮二は食事をしながら『別の撮影で忙しい事にしておけばいい』って言っていたけど、俺もそれがベストだし、真琴が四つ葉で安心して働くのが大事だと、そう思う」

仁さんが私をそっと抱きしめる。

私が安心して働く…、その為には三輪さんと距離を置いて心を落ち着かせる必要があって…。

「三輪さんとは出会い方が先輩達と同じが良かったです」
「うん」
「カメラの話も、秋山先輩と一緒にしたかったです」
「秋山が亮二の代わりに話してくれる」
「半年後、三輪さんにひよっこじゃない所をみせたいです」
「真琴がそうなれるよう、ちゃんと傍にいて見守る」
「はい…」

最後は仁さんの胸元で泣いて、三輪さんとのやり取りを思い出す。

カメラの下見でぶつかって、本当に口が悪くて、でもカメラの腕がとても凄くて、私に厳しい言葉を言ってくれなきゃ編集という仕事に向き合う事が無かった。

会えばぎゃあぎゃあ言い合ったりしていたけど、仁さんが飛び込み台から落ちた所を見せないようにしてくれたり、キスをさせられた時は最低と思ったし、そしてこの事で暫く会わないとなってしまった事…、仕事と恋愛の難しさを学ぶことになったな。

「真琴以外のスポーツ部のメンバーは外の取材先で亮二に会うことがあるだろうし、半年、ゆっくり落ち着かせていこう。俺や高坂さん達がいるから、安心して」
「はい」

仁さんが私の背中を優しく叩く。

「今日はこのリビングで過ごしたいです」
「そうしよう」

この後、私が寝るまで仁さんに添い寝をしてもらいながら過ごした。
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