スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
今日は大学の就職活動コーナーで出版業界の求人を探すために来て、分厚い求人ファイルを読んでも商社や銀行等の求人が多く、やっぱり出版業界は少ないな。

「先生、無事に内定が貰えました!」
「おぉ、良かったな」

同級生が嬉しそうに就職活動コーナーを担当する講師に駆け寄り、内定の報告をしている姿に焦りが募り、どうしよう、まだ私は何も決まってない……、求人ファイルをギュッと抱きしめたら肩を叩かれたので振り返ったら、同級生の芹澤佑都で、彼はテレビ局の就職を目指している。

「浮かない顔をしてるな。面接でもぼさっとしてるんじゃないか?」
「ぼさっとしてないし!それより芹澤、あんた髪を切ったんだね」
「テレビ局を受けるし、爽やかさを出さなきゃな」

芹澤は身長も私なんかより高いから女子に好かれるタイプで他の女子には優しい口調なのに、私にはいーっつもこんな調子で絡んでくるし。恋愛小説に出てくる男性の方が口うるさくなくて性格もとーっても優しい人だし、現実にもこういう男性が現れないかなと何度そう思ったか。

バックにしまっているスマホが揺れたので取り出してみると、四つ葉出版社の番号が表示されていたので、これって面接の連絡だよね?!

「ごめん、これお願い!!」

私は芹澤にファイルを預けて就職活動コーナーを出て静かな場所に移動し、通話ボタンを押す。

「はい、宝条です」
『宝条真琴さんですね?ご連絡が遅くなり、申し訳ございません。わたくし四つ葉出版社の人事課ですが、面接の件で連絡しました。明日の午前10時、当社1階ロビーにお越しいただけますか?』
「10時ですね?はい、大丈夫です」
『でわ、明日お待ちしてます』
「失礼します」

電話を終え、やっと面接についての日程が決まって内心ホッとするけど、本番で緊張しないようにシュミレーションをしなくちゃいけないし、当日はどんな雰囲気かな?寝坊もしちゃダメだから目覚まし時計は3つ用意して、スマホのアラームもセットしておこうっと。
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