スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
side荒木仁
自分の部屋に戻って机の上に荷物を置き、小さな箱から熱帯魚の餌を取り出して、水槽の中に入れると、熱帯魚達は餌に群がってパクパクと食べていき、また仲良く身を寄せ合って泳いでいる。
真琴が芹澤に対して同級生としての態度をとっているのは分かるけど、複雑な気持ちがあるのは仕方ない。
俺は昼間の事を思い返す。
ファッション部の副編集長が会議室に来て芹澤の事を話していたけど、真琴はきちんと会うことを断っていたのを見て、ホッとした自分に内心驚く。
会うのを制限させるのもどうかと思うが、嫌なものは嫌で、こんなにも嫉妬や独占欲や自分の中にあるものなんだ。
夕方からは2階の編集部に行き、自分の席で原稿を進めていると、真琴が先に帰ることのメッセージを受け取り、素早く返信をしてスマホを机の上に置いて、真琴とノート書きの時間を確保する為に少しでも原稿を進めようと、また書き始める。
「明日の対談の内容はこれでいこうと思うので、確認をお願いします」
「うん、確認するね」
ファッション部では水瀬と副編集長、後は2〜3人がいて、タウン情報部は姫川と九条さんがそれぞれの仕事に取り組んでいる。
「へぇ、この芹澤さんっていうアナウンサーは宝条さんと同じ大学なんだ」
「ええ。この対談について交渉した時も『宝条さんがいるから決めました』って」
水瀬と副編集長の話に原稿に走らせる鉛筆の動きがピタッと止まり、聞き耳を立てる。
「芹澤君って今年の新人アナウンサーの中で人気で、同級生にアナウンサーがいるのって凄いよね」
「うんうん。羽山アナウンサーも格好いいし、△テレビ局ってアナウンサーのビジュアルが良い事で有名だよね」
「そうだよね。明日宝条さんに芹澤君を紹介してもらおうかな」
ファッション部は芹澤の話で盛り上がり、俺は鉛筆をギュッと握ると、バキって半分に折れた。
「じ、仁?どうしたの?」
「何でもない。それと今は7月号で忙しいから、宝条さんは芹澤の相手は出来ないよ」
「う、うん」
「帰る」
俺は折れた鉛筆をゴミ箱に投げ入れ、荷物を纏めて編集部を出て行った。
水瀬には嫌な態度を見せてしまったなと自己反省しつつ、四つ葉を出て行き、夕飯は適当に済ませ、シェアハウスに戻ってからは、真琴がローテーブルの上に置いたスマホの画面に芹澤からのメッセージを受信したのが見えて、また悶々とする。
メッセージのやり取りまで制限させるのもな、でもと考えが頭の中で駆け巡り、真琴が廊下に出て行った瞬間に顔を左右に振った。
ノート書きの時間はテレビ放送に集中しながらも、前髪の隙間から真琴の様子を見て、芹澤とのやり取りが気になってしまい、今日は一緒に俺の部屋で過ごさないほうが良いと思い、今に至る。
「俺ってカッコ悪いな」
優雅に泳ぐ熱帯魚を見ながら呟き、明日は田所に電話をかけて回復に時間が掛かりそうだったらそのまま休ませようと決めた。
自分の部屋に戻って机の上に荷物を置き、小さな箱から熱帯魚の餌を取り出して、水槽の中に入れると、熱帯魚達は餌に群がってパクパクと食べていき、また仲良く身を寄せ合って泳いでいる。
真琴が芹澤に対して同級生としての態度をとっているのは分かるけど、複雑な気持ちがあるのは仕方ない。
俺は昼間の事を思い返す。
ファッション部の副編集長が会議室に来て芹澤の事を話していたけど、真琴はきちんと会うことを断っていたのを見て、ホッとした自分に内心驚く。
会うのを制限させるのもどうかと思うが、嫌なものは嫌で、こんなにも嫉妬や独占欲や自分の中にあるものなんだ。
夕方からは2階の編集部に行き、自分の席で原稿を進めていると、真琴が先に帰ることのメッセージを受け取り、素早く返信をしてスマホを机の上に置いて、真琴とノート書きの時間を確保する為に少しでも原稿を進めようと、また書き始める。
「明日の対談の内容はこれでいこうと思うので、確認をお願いします」
「うん、確認するね」
ファッション部では水瀬と副編集長、後は2〜3人がいて、タウン情報部は姫川と九条さんがそれぞれの仕事に取り組んでいる。
「へぇ、この芹澤さんっていうアナウンサーは宝条さんと同じ大学なんだ」
「ええ。この対談について交渉した時も『宝条さんがいるから決めました』って」
水瀬と副編集長の話に原稿に走らせる鉛筆の動きがピタッと止まり、聞き耳を立てる。
「芹澤君って今年の新人アナウンサーの中で人気で、同級生にアナウンサーがいるのって凄いよね」
「うんうん。羽山アナウンサーも格好いいし、△テレビ局ってアナウンサーのビジュアルが良い事で有名だよね」
「そうだよね。明日宝条さんに芹澤君を紹介してもらおうかな」
ファッション部は芹澤の話で盛り上がり、俺は鉛筆をギュッと握ると、バキって半分に折れた。
「じ、仁?どうしたの?」
「何でもない。それと今は7月号で忙しいから、宝条さんは芹澤の相手は出来ないよ」
「う、うん」
「帰る」
俺は折れた鉛筆をゴミ箱に投げ入れ、荷物を纏めて編集部を出て行った。
水瀬には嫌な態度を見せてしまったなと自己反省しつつ、四つ葉を出て行き、夕飯は適当に済ませ、シェアハウスに戻ってからは、真琴がローテーブルの上に置いたスマホの画面に芹澤からのメッセージを受信したのが見えて、また悶々とする。
メッセージのやり取りまで制限させるのもな、でもと考えが頭の中で駆け巡り、真琴が廊下に出て行った瞬間に顔を左右に振った。
ノート書きの時間はテレビ放送に集中しながらも、前髪の隙間から真琴の様子を見て、芹澤とのやり取りが気になってしまい、今日は一緒に俺の部屋で過ごさないほうが良いと思い、今に至る。
「俺ってカッコ悪いな」
優雅に泳ぐ熱帯魚を見ながら呟き、明日は田所に電話をかけて回復に時間が掛かりそうだったらそのまま休ませようと決めた。