スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
午前中は清書の作業になり、佐藤さんから渡された新しく書いたバレーボールの原稿を黙読をするけど、佐藤さんって原稿のストックというかバリエーションをいくつ持っているんだろう。
8月号も半年前から準備していたっていうし、B班も纏めたりしているから凄いよなぁと黙読を続け、1枚1枚誤入力をしないようにキーボードを打ち込んで、この言葉の表現は良いなって思ったのは自分のノートにメモを取って、それはお昼まで続いた。
仁さんは外でお昼を食べるとのことで、会議室は先輩達と私だけになり、私はどシンプルな材料で作ったお弁当を広げ、パクパクと食べる。
「昨日、秋山と一緒に夜の公園でサッカーをしたんですけど、後半PK対決をして盛り上がったんです」
「こいつ、フェイントで蹴ってくるんでムカつきましたよ」
「これでもプロを目指していたから、単純に蹴らないよ」
水野先輩と秋山先輩って本当に仲が良いんだなぁ、同期の橘さんとはもう会えないけれど、もっと話したりランチに行っていれば少し仲も違ったのかな…、パクっとご飯を食べていると、向かいに座っている篠田先輩の表情が暗い。
篠田先輩は私よりもご飯を食べるスピードが遅く、具合でも悪いのかな?
「篠田先輩?」
「え?あっ…」
「篠田、どうしたんだよ」
篠田先輩がブロッコリーにフォークで刺そうとしたら、ポロっとお弁当箱から落ち、その様子を離れた場所から見ていた田所副編集長が声をかける。
「皆はさ…、ノルマ3ヶ月ってクリアを出来ると思う?」
篠田先輩の問いに、私も会議室にいるメンバーがそれぞれ手に持っていたお箸やスプーンの動きがピタッと止まり、篠田先輩の方へ顔を向ける。
「急に何だよ。出来るというか、やれるだろ」
「俺も田所と同じで、皆が同じ目標でやっているし、やれると思うぞ」
田所副編集長と佐藤さんがはっきりと篠田先輩に言うけど、会議室の空気がピリッとする。
「でもクリアが出来なかったら?5月と6月の結果が話してくれていないし、荒木編集長が折角1年もかけて取材したー…」
「絶対にクリアはする!それ以上は言うな!!」
篠田先輩の言葉を遮るように田所副編集長が言い、篠田先輩の瞳が潤みを帯びていて、どうしよう、なんて声をかけたらいいか出来なくて、ただその場に座ったままになってしまう。
「ご免、私は大丈夫だと思えない」
篠田先輩はお弁当を手早くしまうとバックを持って会議室を出て行き、その場にいる私達は顔を見合わせる。
「俺、篠田の気持ちは分かるし、ちょっと行ってきます」
山田先輩は会議室を出て行き、田所副編集長は深く溜め息を吐くと、隣に座る佐藤さんが田所副編集長の肩をポンっと叩く。
「篠田も長年スポーツ部にいるし、心配になるのは分かっておこう。田所のクリアするって気持ちも、俺も分かるし。今は篠田のことは山田に託そう」
「ああ。もうそろそろ荒木編集長が戻ってきて部数会議があるし、今回はもう部数は決まっているし、最終的な確認で終わると思う」
「経理課の部長がまたネチネチ言って来なければ良いけどな」
「あ、あの…」
「宝条さん、どうしたの?」
2人の会話で経理課の人達に話題になったので、私は佐藤さんに声をかける。
「えっと、実は四つ葉のビルの1階のロビーでー…、ていうことがあって、その時は高坂専務が止めに入ってもらったんです」
「なんだ、あの経理課の部長!相変わらずムカつくな」
「その取り巻きの連中も最悪だな。田所も会議であいつらが何か言ってきたか、後で証拠に出せるように録音機を持っていく?」
「そうしようかな、言った言わないで絶対揉めて突っかかってきそうだし」
私がロビーで経理課の人達と言い合った経緯を話すと、2人は物凄く憤慨し、あーでもないこーでもないと部数会議での対策を練り始める。
会議室のドアが開かれ仁さんが入ってきて、自分の席に座ったので、皆で仁さんの方に向き合った。
「1階のロビーで山田が篠田に付き添っている。篠田の気持ちも田所達、スポーツ部の気持ちも伝わっている。先ずは目の前の原稿に向き合って、俺達の言葉を読者に届けよう」
「はい!」
仁さんの言葉に皆で応え、仁さんは田所副編集長の一緒に部数会議に出るために会議室を出て行き、どうか部数会議がうまく終わることを願いながら、仁さんの背中を見送った。
8月号も半年前から準備していたっていうし、B班も纏めたりしているから凄いよなぁと黙読を続け、1枚1枚誤入力をしないようにキーボードを打ち込んで、この言葉の表現は良いなって思ったのは自分のノートにメモを取って、それはお昼まで続いた。
仁さんは外でお昼を食べるとのことで、会議室は先輩達と私だけになり、私はどシンプルな材料で作ったお弁当を広げ、パクパクと食べる。
「昨日、秋山と一緒に夜の公園でサッカーをしたんですけど、後半PK対決をして盛り上がったんです」
「こいつ、フェイントで蹴ってくるんでムカつきましたよ」
「これでもプロを目指していたから、単純に蹴らないよ」
水野先輩と秋山先輩って本当に仲が良いんだなぁ、同期の橘さんとはもう会えないけれど、もっと話したりランチに行っていれば少し仲も違ったのかな…、パクっとご飯を食べていると、向かいに座っている篠田先輩の表情が暗い。
篠田先輩は私よりもご飯を食べるスピードが遅く、具合でも悪いのかな?
「篠田先輩?」
「え?あっ…」
「篠田、どうしたんだよ」
篠田先輩がブロッコリーにフォークで刺そうとしたら、ポロっとお弁当箱から落ち、その様子を離れた場所から見ていた田所副編集長が声をかける。
「皆はさ…、ノルマ3ヶ月ってクリアを出来ると思う?」
篠田先輩の問いに、私も会議室にいるメンバーがそれぞれ手に持っていたお箸やスプーンの動きがピタッと止まり、篠田先輩の方へ顔を向ける。
「急に何だよ。出来るというか、やれるだろ」
「俺も田所と同じで、皆が同じ目標でやっているし、やれると思うぞ」
田所副編集長と佐藤さんがはっきりと篠田先輩に言うけど、会議室の空気がピリッとする。
「でもクリアが出来なかったら?5月と6月の結果が話してくれていないし、荒木編集長が折角1年もかけて取材したー…」
「絶対にクリアはする!それ以上は言うな!!」
篠田先輩の言葉を遮るように田所副編集長が言い、篠田先輩の瞳が潤みを帯びていて、どうしよう、なんて声をかけたらいいか出来なくて、ただその場に座ったままになってしまう。
「ご免、私は大丈夫だと思えない」
篠田先輩はお弁当を手早くしまうとバックを持って会議室を出て行き、その場にいる私達は顔を見合わせる。
「俺、篠田の気持ちは分かるし、ちょっと行ってきます」
山田先輩は会議室を出て行き、田所副編集長は深く溜め息を吐くと、隣に座る佐藤さんが田所副編集長の肩をポンっと叩く。
「篠田も長年スポーツ部にいるし、心配になるのは分かっておこう。田所のクリアするって気持ちも、俺も分かるし。今は篠田のことは山田に託そう」
「ああ。もうそろそろ荒木編集長が戻ってきて部数会議があるし、今回はもう部数は決まっているし、最終的な確認で終わると思う」
「経理課の部長がまたネチネチ言って来なければ良いけどな」
「あ、あの…」
「宝条さん、どうしたの?」
2人の会話で経理課の人達に話題になったので、私は佐藤さんに声をかける。
「えっと、実は四つ葉のビルの1階のロビーでー…、ていうことがあって、その時は高坂専務が止めに入ってもらったんです」
「なんだ、あの経理課の部長!相変わらずムカつくな」
「その取り巻きの連中も最悪だな。田所も会議であいつらが何か言ってきたか、後で証拠に出せるように録音機を持っていく?」
「そうしようかな、言った言わないで絶対揉めて突っかかってきそうだし」
私がロビーで経理課の人達と言い合った経緯を話すと、2人は物凄く憤慨し、あーでもないこーでもないと部数会議での対策を練り始める。
会議室のドアが開かれ仁さんが入ってきて、自分の席に座ったので、皆で仁さんの方に向き合った。
「1階のロビーで山田が篠田に付き添っている。篠田の気持ちも田所達、スポーツ部の気持ちも伝わっている。先ずは目の前の原稿に向き合って、俺達の言葉を読者に届けよう」
「はい!」
仁さんの言葉に皆で応え、仁さんは田所副編集長の一緒に部数会議に出るために会議室を出て行き、どうか部数会議がうまく終わることを願いながら、仁さんの背中を見送った。