スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
シェアハウスの最寄り駅に着き、スーパーに立ち寄って買い物を選ぶ。

うーん、毎日スーパーに寄ると出費が出ていくのが凄いし、不規則な時間に帰るから食材も腐らせないように選ばなきゃと日付や値段とにらめっこして選び、スイーツコーナーは美味しそうな苺のミニパフェに目が奪われた。

良いなぁ、引っ越し後は節約生活だからスイーツなんて買えないし、ましてやこんな大きな苺とクリームとスポンジの組み合わせなんて最強じゃんと思いつつ、財布の残金を考えると無理ですっごく深い溜め息をつく。

ミニパフェは諦め、お会計をしてとぼとぼとシェアハウスに向かい、玄関を開けて入り、リビングからキッチンに入って冷蔵庫に買ったものを入れた。

よし、お風呂から出たら企画書作りだと決めて、早速お風呂の準備をして入りはじめ、お湯に浸かり、連日パソコンの液晶をみていると目が疲れるから、瞼を閉じて両手で顔全体を包み、疲れを和らげる。

ほかほかした状態でお風呂をあがり、着替えてスキンケアセットで肌を整え、自分の部屋に戻り、机の上にバックを置いてそこからメモ帳とペン、机の引き出しから実家から持ってきたルーズリーフを広げ、椅子に座りながらテーマを考え始めた。

先輩達のアイディアがこんなにも多彩で、一体どれだけの企画書を出したんだろうか。うーん、一度過去の雑誌を読んでどんな企画があったかも読みたいし、読者アンケートの声も過去の分を確認してみようかな?ヒントの参考になるし。

中畑さんなら読者アンケートの過去の分の調べ方が分かるだろうし、過去の雑誌って2階の編集部にあるか荒木さんに聞いてみようかな?そういえば四つ葉出版社で顔を合わすことは無いけど、今って帰ってきてるのだろうか。

自分の部屋を出て向かいの荒木さんの部屋のドアをノックするけど反応が無く、階段を降りて玄関に目をやると荒木さんの靴があったのでリビングのドアを開けて中に入ると、グレーのパーカーに黒のスウェット姿の荒木さんが黒くて大きなソファに座りながら“Scoperta”の4月号を読んでいた。

「すいません荒木さん、今は話しても良いですか?」

私が問いかけると荒木さんは顔を此方に向ける。

「良いけど」
「あの、えっと、企画作りで他のと被らない為に過去の雑誌を読み返したいんですが、2階の編集部にありますか?」
「創刊から3年分は在庫室にあるから、総務課に言えば在庫室の場所を教えてくれる。あとはちょっと待ってて」

荒木さんは4月号を閉じてローテーブルの上に置き、リビングを出て行くんだけど、どうしたんだろう?とはてなマークを浮かべていたら、リビングのドアが開いて荒木さんの両手には“Scoperta”の雑誌が何冊も抱えられていた。

「俺に言ってくれれば過去の雑誌は貸せる」

そうか、荒木さんは編集長だから自分で雑誌を持っているは当たり前か。

「ありがとうございます!早速ここで読んでも良いですか?」
「良いよ」
「一旦自分の部屋からペンと紙を持ってきます」

私は荒木さんから雑誌を受け取ってローテーブルに置き、リビングを出て階段を早足で駆け上がって自分の部屋からペンとルーズリーフを持って再び階段を駆け下り、リビングに戻ってローテーブルの上にペンとルーズリーフを置いて、自分はソファに座らずにテーブルの側に座った。
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