スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
青木印刷所に出すまで残り2日となり、朝自分の部屋で起きて着替えて1階に行き、冷蔵庫に付箋が貼られていて、そこには仁さんの綺麗な字でこう書かれていた。
『夕方に秋山と一緒に四つ葉の会議室に戻る』
付箋をそっと剥がして自分の部屋に戻って、机の引き出しを開けて付箋をしまった。
ここ数日の朝も夜もご飯を食べるのは1人が多く、それは仁さんがシンクロの記事を書く為だから頭では理解はしているけど…、心は寂しい自分がいる。
駄目駄目、こんな事を思っていたらキリがないし、四つ葉の会議室では会えているし、青木印刷所への締め切りが明日までだから、そこに集中しなきゃと意識を変えた。
ご飯を食べ終えて準備をし、いつものようにシェアハウスを出て電車に乗って、藍山駅から四つ葉に向かう為にとぼとぼと歩き、信号の赤で止まる。
仁さんが夕方に戻って来るとなると、その後が仁さんの清書だから、それまでは読者アンケートだったり先輩達の清書等だよね。
信号が青になって歩き、四つ葉のビルが見えてきて中に入り、階段を上がって会議室に入った。
仁さんと秋山先輩以外の皆で仕事を始め、先ずは早速届いた6月号の読者アンケートの入力からで、特に田所副編集長が頑張って書き上げたサマーリーグについての葉書が多く、『テレビ中継が少ないのが勿体ない』『こうして取り上げてくれるのが嬉しい』という好意的な言葉が多いし、これを自分で見つけて取り上げた田所副編集長って凄いなぁ。
「明日が締め切りだから、そろそろ表紙の投票をしないとな」
「荒木編集長と秋山が戻ってきたらにしよう」
「候補の写真を表紙サイズに印刷するので、無記名で番号で投票にしましょう」
田所副編集長と佐藤さんが表紙について話しを切り出し、山田先輩は4枚の用紙を印刷し、ホワイトボードに貼った。
サッカーの写真が4枚だけど、どれもアングルが違って、凄いの一言につきる。
石井選手が右足でボールを蹴る写真、複数の選手がボールを取り合う写真、グラウンドにいる選手とスタンド席にいるファンが一生懸命に応援する姿の写真、ゴールキーパーが跳んできたボールを防ぐ写真で、この中から選ぶの迷っちゃうよ。
「この中から選ぶのって難しいです」
「誰が撮ったかは投票後に明かされるから、本人達も顔を出さないように我慢するのって大変だよね」
私がどれにするか迷うと、向かいに座っている山田先輩が答える。
こんな風に写真を撮れる様になりたいし、自分のカメラにも早く出会いたい。
お昼を挟んで午後からは伊東先輩の球宴の記事の清書を進め、本番の球宴の試合を仁さんと一緒にテレビで見たいな。“社会科見学”の時は隣で解説をしてくれたし、どんな質問しても答えてくれたから、球宴も伊東先輩の原稿によって知識が増えたし、ほんとスポーツ部に入って良かった。
どんどんキーボードを打ち込んでいると会議室のドアが開いて、秋山先輩と仁さんが入って来たので、会議室の時計を見ると午後5時40分になっていて、2人は上座の方に座って、少し髪の毛が濡れたままの秋山先輩は手に持っていたバックから一眼カメラとノートパソコンを取り出してケーブルで繋ぎ、仁さんはバックから原稿用紙と鉛筆を取り出して、どんどん鉛筆を走らせる。
「山田さん、今、写真を送ったので確認をお願いします」
「良いよー…、凄いね。今日も潜ってたんだ」
「ええ。ボツになった写真は俺のコレクションにするんで、送った写真はどんどん使って欲しいです」
「これだけ良いのが多いと迷うから、荒木編集長の原稿を読ませて貰った後に選ぶよ」
「お願いします」
秋山先輩は山田先輩とやり取りするとホワイトボードに貼ってある表紙サイズの写真を見て、その視線は真剣で、この写真のどれかが秋山先輩が撮った写真があるのかな。
「2人が戻ってきたから、表紙の投票を始めましょう」
田所副編集長が切り出して、本人が用意した名刺サイズの白い紙を其々が受け取り、投票箱の代わりの茶封筒を用意して、先輩達は7月号の表紙を飾る写真の番号を書き始める。
うーん、どの写真も良すぎるけど、私は1枚目と3枚目が候補で…、ふと水野先輩が言っていた言葉を思い出した。
『文字の位置で写真の印象がかわる』
確か三輪さんが撮ったバトミントンの写真をどれにするか話し合っていて、そこで水野先輩がこういう風に言っていたのを思い出し、私はもう一度じぃっと写真を見つめた。
1枚目だと“Scoperta”のタイトルの位置や見出しがここの位置でー…、2枚目だとー…、文字の位置を思い浮かべながら写真を見て、うん、3枚目だとファンの顔の位置に文字が重なると読みづらいから、1枚目と4枚目に絞って、ゴールキーパーの表情が見えにくいよりも1枚目の石井選手が写った表紙なら文字のバランスよくいけるから、1枚目にしようと決め、数字の1を書いて白い紙を半分に折って茶封筒に入れた。
全員が投票を入れ終わり、山田先輩が開票の作業を行い、皆でその様子を黙って眺める。
「表紙になる写真はー…」
皆で山田先輩の言葉の続きを待った。
『夕方に秋山と一緒に四つ葉の会議室に戻る』
付箋をそっと剥がして自分の部屋に戻って、机の引き出しを開けて付箋をしまった。
ここ数日の朝も夜もご飯を食べるのは1人が多く、それは仁さんがシンクロの記事を書く為だから頭では理解はしているけど…、心は寂しい自分がいる。
駄目駄目、こんな事を思っていたらキリがないし、四つ葉の会議室では会えているし、青木印刷所への締め切りが明日までだから、そこに集中しなきゃと意識を変えた。
ご飯を食べ終えて準備をし、いつものようにシェアハウスを出て電車に乗って、藍山駅から四つ葉に向かう為にとぼとぼと歩き、信号の赤で止まる。
仁さんが夕方に戻って来るとなると、その後が仁さんの清書だから、それまでは読者アンケートだったり先輩達の清書等だよね。
信号が青になって歩き、四つ葉のビルが見えてきて中に入り、階段を上がって会議室に入った。
仁さんと秋山先輩以外の皆で仕事を始め、先ずは早速届いた6月号の読者アンケートの入力からで、特に田所副編集長が頑張って書き上げたサマーリーグについての葉書が多く、『テレビ中継が少ないのが勿体ない』『こうして取り上げてくれるのが嬉しい』という好意的な言葉が多いし、これを自分で見つけて取り上げた田所副編集長って凄いなぁ。
「明日が締め切りだから、そろそろ表紙の投票をしないとな」
「荒木編集長と秋山が戻ってきたらにしよう」
「候補の写真を表紙サイズに印刷するので、無記名で番号で投票にしましょう」
田所副編集長と佐藤さんが表紙について話しを切り出し、山田先輩は4枚の用紙を印刷し、ホワイトボードに貼った。
サッカーの写真が4枚だけど、どれもアングルが違って、凄いの一言につきる。
石井選手が右足でボールを蹴る写真、複数の選手がボールを取り合う写真、グラウンドにいる選手とスタンド席にいるファンが一生懸命に応援する姿の写真、ゴールキーパーが跳んできたボールを防ぐ写真で、この中から選ぶの迷っちゃうよ。
「この中から選ぶのって難しいです」
「誰が撮ったかは投票後に明かされるから、本人達も顔を出さないように我慢するのって大変だよね」
私がどれにするか迷うと、向かいに座っている山田先輩が答える。
こんな風に写真を撮れる様になりたいし、自分のカメラにも早く出会いたい。
お昼を挟んで午後からは伊東先輩の球宴の記事の清書を進め、本番の球宴の試合を仁さんと一緒にテレビで見たいな。“社会科見学”の時は隣で解説をしてくれたし、どんな質問しても答えてくれたから、球宴も伊東先輩の原稿によって知識が増えたし、ほんとスポーツ部に入って良かった。
どんどんキーボードを打ち込んでいると会議室のドアが開いて、秋山先輩と仁さんが入って来たので、会議室の時計を見ると午後5時40分になっていて、2人は上座の方に座って、少し髪の毛が濡れたままの秋山先輩は手に持っていたバックから一眼カメラとノートパソコンを取り出してケーブルで繋ぎ、仁さんはバックから原稿用紙と鉛筆を取り出して、どんどん鉛筆を走らせる。
「山田さん、今、写真を送ったので確認をお願いします」
「良いよー…、凄いね。今日も潜ってたんだ」
「ええ。ボツになった写真は俺のコレクションにするんで、送った写真はどんどん使って欲しいです」
「これだけ良いのが多いと迷うから、荒木編集長の原稿を読ませて貰った後に選ぶよ」
「お願いします」
秋山先輩は山田先輩とやり取りするとホワイトボードに貼ってある表紙サイズの写真を見て、その視線は真剣で、この写真のどれかが秋山先輩が撮った写真があるのかな。
「2人が戻ってきたから、表紙の投票を始めましょう」
田所副編集長が切り出して、本人が用意した名刺サイズの白い紙を其々が受け取り、投票箱の代わりの茶封筒を用意して、先輩達は7月号の表紙を飾る写真の番号を書き始める。
うーん、どの写真も良すぎるけど、私は1枚目と3枚目が候補で…、ふと水野先輩が言っていた言葉を思い出した。
『文字の位置で写真の印象がかわる』
確か三輪さんが撮ったバトミントンの写真をどれにするか話し合っていて、そこで水野先輩がこういう風に言っていたのを思い出し、私はもう一度じぃっと写真を見つめた。
1枚目だと“Scoperta”のタイトルの位置や見出しがここの位置でー…、2枚目だとー…、文字の位置を思い浮かべながら写真を見て、うん、3枚目だとファンの顔の位置に文字が重なると読みづらいから、1枚目と4枚目に絞って、ゴールキーパーの表情が見えにくいよりも1枚目の石井選手が写った表紙なら文字のバランスよくいけるから、1枚目にしようと決め、数字の1を書いて白い紙を半分に折って茶封筒に入れた。
全員が投票を入れ終わり、山田先輩が開票の作業を行い、皆でその様子を黙って眺める。
「表紙になる写真はー…」
皆で山田先輩の言葉の続きを待った。