スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
気だるい身体のまま藍山駅の改札を出て歩き出し、うう…『手加減する』って言ったのに、そうじゃ無かった。
私が先にシェアハウスを出る時は本人はケロっとしていて、仁さんってどれだけ体力があるの?と不思議に思う。
何とか四つ葉のビルに辿り着き、重い足取りで階段を上がるけど、普段なら問題なく上がれるのに、今日は時間をかけて上がったらようやく3階に着いた。
廊下を歩いてスポーツ部が使う会議室に入り、私は自分の席で青木印刷所に仁さんの原稿を送るため、バイク便の手配をする。
30分後に四つ葉の外で待てばいいから、それまでは読者アンケートを入力を続け、そろそろバイク便がくるから茶封筒を持って会議室出て、駆け足で廊下を通って階段を降りて、ビルの外に出てバイク便が来るのを待った。
仁さんが読者に届けようと心を込めて書いた大切な原稿が入った茶封筒をギュッと抱きしめながら待っているけど、バイクの音が全然聞こえてこない。
道路が混んでるのかな?でもバイクって信号に引っかかりやすい?いつも遅れることはないし、違うバイク便に頼んでいる訳ではないから、直ぐ来ると思うのに。一旦会議室に戻って、中畑さんに相談しよう。
そう思って踵を返してビルに入ろうとしたら中から水瀬編集長が出てきて、ニコッと微笑む。
「お疲れ様です」
「お疲れ様。茶封筒を持ってどうしたの?」
「いつも頼むバイク便が来なくて、一旦中に戻って中畑さんに相談をー…」
言葉を続けようとしたらバイクの音が聞こえてきたので、良かった!
「やっと来ー…あっ…」
振り向いたけど石のようにピタッと身体が動かなくなったのは、停まったバイクに跨っている人物の服装を見て、ヘルメットをしていても直ぐこの人だと分かったから。
黒いジャケット、黒いシャツ、その人はエンジンを切ってヘルメットを取って右手で髪をかきあげ、私に顔を向けるとニヤっとした。
「いっちょまえにサボりかよ」
「サボっていないですし、バイク便が来るのを待っているんです!」
三輪さんって相変わらず嫌な言い方!!
「その茶封筒、青木に出すやつか」
「そうですけど…、荒木編集長が読者に届けようと心を込めて書いた大切な原稿なんです!」
「へぇ…、おい、そこの眼鏡」
「俺?」
三輪さんは私の後ろにいる水瀬編集長に視線を送る。
「眼鏡はお前しか居ねえだろ。仁に『ひよっこを青木に連れて行く』って言っておけ」
「私を連れて行くってー…、あの…、ちょっとー…」
三輪さんは私にヘルメットを被せると腕をグイッと引き寄せ、バイクの所に連れてこられ、私の体を持ち上げてバイクの荷台に座らせる。
そして三輪さんはバイクの椅子の蓋を開けてそこからヘルメットを取り出して自分にかぶり、バイクに跨がった。
「今から青木に行くから、振り降ろされねぇ様に掴まれ」
「待ってくー…うわぁ」
「え、ちょっと、宝条さん!」
エンジンがかかってバイクが動き出し、水瀬編集長はこの様子に驚いているけど、私だって同じで、ど、どど、どうしよう。
先輩にも仁さんにも連絡ができないまま三輪さんに連れて行かれ、振り降ろされ無い様必死に黒ジャケットを掴むけど、とても怖くて瞼をギュッと閉じて、青木印刷所に早くつかないかと願い続けた。
私が先にシェアハウスを出る時は本人はケロっとしていて、仁さんってどれだけ体力があるの?と不思議に思う。
何とか四つ葉のビルに辿り着き、重い足取りで階段を上がるけど、普段なら問題なく上がれるのに、今日は時間をかけて上がったらようやく3階に着いた。
廊下を歩いてスポーツ部が使う会議室に入り、私は自分の席で青木印刷所に仁さんの原稿を送るため、バイク便の手配をする。
30分後に四つ葉の外で待てばいいから、それまでは読者アンケートを入力を続け、そろそろバイク便がくるから茶封筒を持って会議室出て、駆け足で廊下を通って階段を降りて、ビルの外に出てバイク便が来るのを待った。
仁さんが読者に届けようと心を込めて書いた大切な原稿が入った茶封筒をギュッと抱きしめながら待っているけど、バイクの音が全然聞こえてこない。
道路が混んでるのかな?でもバイクって信号に引っかかりやすい?いつも遅れることはないし、違うバイク便に頼んでいる訳ではないから、直ぐ来ると思うのに。一旦会議室に戻って、中畑さんに相談しよう。
そう思って踵を返してビルに入ろうとしたら中から水瀬編集長が出てきて、ニコッと微笑む。
「お疲れ様です」
「お疲れ様。茶封筒を持ってどうしたの?」
「いつも頼むバイク便が来なくて、一旦中に戻って中畑さんに相談をー…」
言葉を続けようとしたらバイクの音が聞こえてきたので、良かった!
「やっと来ー…あっ…」
振り向いたけど石のようにピタッと身体が動かなくなったのは、停まったバイクに跨っている人物の服装を見て、ヘルメットをしていても直ぐこの人だと分かったから。
黒いジャケット、黒いシャツ、その人はエンジンを切ってヘルメットを取って右手で髪をかきあげ、私に顔を向けるとニヤっとした。
「いっちょまえにサボりかよ」
「サボっていないですし、バイク便が来るのを待っているんです!」
三輪さんって相変わらず嫌な言い方!!
「その茶封筒、青木に出すやつか」
「そうですけど…、荒木編集長が読者に届けようと心を込めて書いた大切な原稿なんです!」
「へぇ…、おい、そこの眼鏡」
「俺?」
三輪さんは私の後ろにいる水瀬編集長に視線を送る。
「眼鏡はお前しか居ねえだろ。仁に『ひよっこを青木に連れて行く』って言っておけ」
「私を連れて行くってー…、あの…、ちょっとー…」
三輪さんは私にヘルメットを被せると腕をグイッと引き寄せ、バイクの所に連れてこられ、私の体を持ち上げてバイクの荷台に座らせる。
そして三輪さんはバイクの椅子の蓋を開けてそこからヘルメットを取り出して自分にかぶり、バイクに跨がった。
「今から青木に行くから、振り降ろされねぇ様に掴まれ」
「待ってくー…うわぁ」
「え、ちょっと、宝条さん!」
エンジンがかかってバイクが動き出し、水瀬編集長はこの様子に驚いているけど、私だって同じで、ど、どど、どうしよう。
先輩にも仁さんにも連絡ができないまま三輪さんに連れて行かれ、振り降ろされ無い様必死に黒ジャケットを掴むけど、とても怖くて瞼をギュッと閉じて、青木印刷所に早くつかないかと願い続けた。