スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
side荒木仁
真琴達が会議室を出て行き、営業の人達が席を立って俺の所に来る。
「明日からも書店周りを任せて下さい!」
「お願いします」
俺は営業の人達と握手し、営業の人達は大きな会議室を出て行き、俺は経理課のおっさんの前に立つ。
「次の部数会議でも俺達の言い分で勝ち取る。文句があったら、“じゃんけん対決”で決めるから」
「な?!」
俺の言葉に、おっさんの顔がかぁと顔を赤らめた。
「何だね?その“じゃんけん対決”というのは」
「先月の部数会議でさぁ、くそムカつくおっさんに対して荒木がー…、っていうマジで最高の結末だったんだよね」
高坂さんが高坂社長に“じゃんけん対決”の経緯を話すと、高坂社長は思いっきり笑う。
「ほんと“じゃんけん”に弱いのは学生の頃から変わってないんだな」
「煩い!あの時はたまたまだ!次の部数会議では“じゃんけん対決”じゃなくて、こっちの数字のデータで3雑誌ともに言い負かす!」
「部長、もう諦めて戻りましょう」
「諦めんぞ!」
「はいはい。とりあえず一旦経理課の席で聞きますって」
経理課の連中は席を立って大きな会議室を出て行き、やっと終わった…、そう安堵の気持ちが出て息をふぅっと吐いたら、高坂さんが俺のところに来た。
「本当によくやってくれた。ありがとう」
「俺よりメンバーの方を労って欲しい」
「それはそうだけど、これからも仁の言葉を読めるのはすげぇ嬉しいよ」
高坂さんはニコッと微笑み、2人で高坂社長の前に立つ。
「“休刊”を白紙にして頂き、ありがとうございます」
「ずっと経営ばがりに目を向けていた。今回のことで自分の編集者時代や四つ葉出版社を立ち上げた瞬間を思い出したよ」
高坂社長が大きな会議室に入ってきた時よりも、空気が和らいでいるのが声の雰囲気で伝わる。
「これからも“Scoperta”を、バカ息子の事を引っ張って欲しい」
「え〜俺の方が上司なんだけど」
「毎日ヘラヘラしていないで、きちんと仕事をせんか!」
「分かってますぅ」
高坂社長の言葉に高坂さんは相変わらずな返事をするのを見て、俺は小さな溜め息を吐く。
「2階の編集部に戻って、8月号の話し合いを始める」
「真面目だねぇ。でもそれが仁のスポーツ部だし、この3ヶ月3階にスポーツ部が使っていた時期は楽しかったよ」
「俺は3階に来るまでがしんどかった。やっぱ2階がいい」
地味に3階に来るまでがしんどくて、足の疲れも取れないし。俺は高坂社長に頭を下げ、高坂さんと一緒に大きな会議室を出ようとする。
「荒木君」
背後から声をかけられたので、振り向いた。
「何でしょうか?」
「君のお姉さんは元気かい?」
このくだり、何処かとダブるな。
「気になるのでしたら、俺の隣にいる稔に聞いてください」
「心配しなくても、今度有給2日取って客室露天風呂の宿でいちゃいちゃするってーの!!」
稔が大声で社長に言い、2人で大きな会議室のドアを開けて出て行き、ドアをバン!と閉めた。
「一美の事を聞いてくるの、親子そっくり」
「俺もそう思った」
稔はブスッとしている。
普段荒木編集長っていうのに、“荒木君”と言うのは完全にプライベートの状態での呼び方だし。
「一美のことを稔に任せるけど、離れる事は絶対にしないで」
「勿論。“離れた後の恋”って、手強いな。一美の周りってライバル多いし」
「それは離れた稔が悪いし、泣かせたら奥歯をやられるのを覚悟して。三斗と一美とそう約束している」
「お前の手、姫川より酷いから勘弁してよ」
「そうならないようにすれば」
俺がそう言うと、稔は俺の肩に腕を回す。
「一美のこと、じぃさんになっても大事にする」
「ああ、信じる」
稔はじゃあと手をひらひらさせて専務室に戻り、俺はスポーツ部が使う会議室のドアの前に立つ。
やっと終わった…、終わったけどこれからは8月号への、その先の“Scoperta”を続けるためのスタートだ。
俺は意識を8月号に切り替え、ドアを開いて中に入る。
真琴達が会議室を出て行き、営業の人達が席を立って俺の所に来る。
「明日からも書店周りを任せて下さい!」
「お願いします」
俺は営業の人達と握手し、営業の人達は大きな会議室を出て行き、俺は経理課のおっさんの前に立つ。
「次の部数会議でも俺達の言い分で勝ち取る。文句があったら、“じゃんけん対決”で決めるから」
「な?!」
俺の言葉に、おっさんの顔がかぁと顔を赤らめた。
「何だね?その“じゃんけん対決”というのは」
「先月の部数会議でさぁ、くそムカつくおっさんに対して荒木がー…、っていうマジで最高の結末だったんだよね」
高坂さんが高坂社長に“じゃんけん対決”の経緯を話すと、高坂社長は思いっきり笑う。
「ほんと“じゃんけん”に弱いのは学生の頃から変わってないんだな」
「煩い!あの時はたまたまだ!次の部数会議では“じゃんけん対決”じゃなくて、こっちの数字のデータで3雑誌ともに言い負かす!」
「部長、もう諦めて戻りましょう」
「諦めんぞ!」
「はいはい。とりあえず一旦経理課の席で聞きますって」
経理課の連中は席を立って大きな会議室を出て行き、やっと終わった…、そう安堵の気持ちが出て息をふぅっと吐いたら、高坂さんが俺のところに来た。
「本当によくやってくれた。ありがとう」
「俺よりメンバーの方を労って欲しい」
「それはそうだけど、これからも仁の言葉を読めるのはすげぇ嬉しいよ」
高坂さんはニコッと微笑み、2人で高坂社長の前に立つ。
「“休刊”を白紙にして頂き、ありがとうございます」
「ずっと経営ばがりに目を向けていた。今回のことで自分の編集者時代や四つ葉出版社を立ち上げた瞬間を思い出したよ」
高坂社長が大きな会議室に入ってきた時よりも、空気が和らいでいるのが声の雰囲気で伝わる。
「これからも“Scoperta”を、バカ息子の事を引っ張って欲しい」
「え〜俺の方が上司なんだけど」
「毎日ヘラヘラしていないで、きちんと仕事をせんか!」
「分かってますぅ」
高坂社長の言葉に高坂さんは相変わらずな返事をするのを見て、俺は小さな溜め息を吐く。
「2階の編集部に戻って、8月号の話し合いを始める」
「真面目だねぇ。でもそれが仁のスポーツ部だし、この3ヶ月3階にスポーツ部が使っていた時期は楽しかったよ」
「俺は3階に来るまでがしんどかった。やっぱ2階がいい」
地味に3階に来るまでがしんどくて、足の疲れも取れないし。俺は高坂社長に頭を下げ、高坂さんと一緒に大きな会議室を出ようとする。
「荒木君」
背後から声をかけられたので、振り向いた。
「何でしょうか?」
「君のお姉さんは元気かい?」
このくだり、何処かとダブるな。
「気になるのでしたら、俺の隣にいる稔に聞いてください」
「心配しなくても、今度有給2日取って客室露天風呂の宿でいちゃいちゃするってーの!!」
稔が大声で社長に言い、2人で大きな会議室のドアを開けて出て行き、ドアをバン!と閉めた。
「一美の事を聞いてくるの、親子そっくり」
「俺もそう思った」
稔はブスッとしている。
普段荒木編集長っていうのに、“荒木君”と言うのは完全にプライベートの状態での呼び方だし。
「一美のことを稔に任せるけど、離れる事は絶対にしないで」
「勿論。“離れた後の恋”って、手強いな。一美の周りってライバル多いし」
「それは離れた稔が悪いし、泣かせたら奥歯をやられるのを覚悟して。三斗と一美とそう約束している」
「お前の手、姫川より酷いから勘弁してよ」
「そうならないようにすれば」
俺がそう言うと、稔は俺の肩に腕を回す。
「一美のこと、じぃさんになっても大事にする」
「ああ、信じる」
稔はじゃあと手をひらひらさせて専務室に戻り、俺はスポーツ部が使う会議室のドアの前に立つ。
やっと終わった…、終わったけどこれからは8月号への、その先の“Scoperta”を続けるためのスタートだ。
俺は意識を8月号に切り替え、ドアを開いて中に入る。