スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
残業無しで仁さんよりも先に四つ葉を出て、藍山駅の次の駅のロータリーにあるベンチに座って仁さんが来るのを待つ。
帰ったら炒り玉子でしょ?温かいスープをつけて、最後はホットミルクを一緒に飲みたいなと帰宅後の事を考えるだけでわくわくしていたら、頭の上に大きな手がポンっと置かれたので見上げると仁さんがいた。
「お待たせ。タクシーで帰るよ」
「はい!」
仁さんがタクシーを呼んで2人でタクシーの後部座席に乗り、1時間ほどかけてシェアハウスに到着した。
中に入ってリビングの小さなソファに其々のバックを置いてキッチンに行き、2人で夕飯を一緒に作るけど、久しぶりに一緒に夕飯を食べれると思うと嬉しくて、気分良く卵を割る。
仁さんは鍋に水と冷凍野菜を豪快に入れ、調味料を入れて火を点けた。
「私も炒り玉子を焼きますね」
フライパンに油をひいて点火して卵を入れ、菜箸で手早くかき混ぜ、炒り玉子の焼き色が良い感じ。
「こっちも出来る」
仁さんが火をバチンと止めて、お玉でスープを掬って小皿に注ぎ、私に差し出す。
「味見」
「はい」
小皿を受け取り、ゆっくりと飲むと温かいスープが全身に巡り、とても美味しい!次は私だって思い、炒り玉子にケチャップをかけてスプーンで掬い、仁さんに差し出すと、仁さんは受け取らずに顔を近づけてバクッと食べるんだけど、その距離がとても近くて、自分の顔がかぁっと熱くなるのが分かった。
「ち、近いです…」
私がボソッと言うと、仁さんはスプーンから口を離して、私の腰に手を置いて『よっと』と声を出し、私をシンクに腰掛けさせた。
「“休刊”にならなくて、良かった」
「私もそう思います」
「真琴が四つ葉に、このシェアハウスに残れるのが本当に嬉しい」
前髪で全然表情が見えないのに、口元は優しく微笑んでいる事に仁さんは絶対に気づいていない。
「私も“休刊”になったら先輩達と…」
「うん」
「仁さんと離れるのは嫌だったので、これからもこのシェアハウスで仁さんと同居生活を送れるのが嬉しいです」
もし“休刊”になったら四つ葉を辞めてこのシェアハウスを出ていかないといけなくて、それは絶対に嫌だったから、白紙になって本当に良かった。
「俺も同じ」
「そういえば入社式の日の歓迎会で仁さんがいない時、四つ葉の社員達が高坂専務に仁さんに彼女がいるのか聞いたり、普段どんな生活を送っているのかで盛り上がっていましたよ」
「そうなんだ。詮索されるのが苦手だし、まだ皆には俺達のことは秘密にしたい」
「はい」
「あのさ…、キスをしていい?」
「はい…」
仁さんの顔が近づいて私は瞼を閉じて唇が重なり、腕を仁さんの背中に回し、沢山唇を求め合って、ぷはっと唇が離れた。
「また明日も“一緒に帰ろう”?」
「はい!」
私はギュッと仁さんに抱きつき、仁さんは私をシンクから抱き上げてお姫様抱っこの状態にして、スタスタと大きいソファに向かって歩き、私を大きなソファに置いて、そっと押し倒す。
「今から思いっきり真琴を味わうから、覚悟して」
「朝ご飯を作りたいので、手加減してくだー…」
私の言葉は仁さんの唇で塞がれる。
ここに来るまで辛くて切ないこともあったけど、これからもこのシェアハウスで仁さんとスウィート(?!)な2人の秘密の同居生活がずっと、ずーっと続けられることが嬉しくて、私は仁さんの白シャツをギュッと握った。
ー完ー
2026/07/06 Fin
ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました!!
羽音
帰ったら炒り玉子でしょ?温かいスープをつけて、最後はホットミルクを一緒に飲みたいなと帰宅後の事を考えるだけでわくわくしていたら、頭の上に大きな手がポンっと置かれたので見上げると仁さんがいた。
「お待たせ。タクシーで帰るよ」
「はい!」
仁さんがタクシーを呼んで2人でタクシーの後部座席に乗り、1時間ほどかけてシェアハウスに到着した。
中に入ってリビングの小さなソファに其々のバックを置いてキッチンに行き、2人で夕飯を一緒に作るけど、久しぶりに一緒に夕飯を食べれると思うと嬉しくて、気分良く卵を割る。
仁さんは鍋に水と冷凍野菜を豪快に入れ、調味料を入れて火を点けた。
「私も炒り玉子を焼きますね」
フライパンに油をひいて点火して卵を入れ、菜箸で手早くかき混ぜ、炒り玉子の焼き色が良い感じ。
「こっちも出来る」
仁さんが火をバチンと止めて、お玉でスープを掬って小皿に注ぎ、私に差し出す。
「味見」
「はい」
小皿を受け取り、ゆっくりと飲むと温かいスープが全身に巡り、とても美味しい!次は私だって思い、炒り玉子にケチャップをかけてスプーンで掬い、仁さんに差し出すと、仁さんは受け取らずに顔を近づけてバクッと食べるんだけど、その距離がとても近くて、自分の顔がかぁっと熱くなるのが分かった。
「ち、近いです…」
私がボソッと言うと、仁さんはスプーンから口を離して、私の腰に手を置いて『よっと』と声を出し、私をシンクに腰掛けさせた。
「“休刊”にならなくて、良かった」
「私もそう思います」
「真琴が四つ葉に、このシェアハウスに残れるのが本当に嬉しい」
前髪で全然表情が見えないのに、口元は優しく微笑んでいる事に仁さんは絶対に気づいていない。
「私も“休刊”になったら先輩達と…」
「うん」
「仁さんと離れるのは嫌だったので、これからもこのシェアハウスで仁さんと同居生活を送れるのが嬉しいです」
もし“休刊”になったら四つ葉を辞めてこのシェアハウスを出ていかないといけなくて、それは絶対に嫌だったから、白紙になって本当に良かった。
「俺も同じ」
「そういえば入社式の日の歓迎会で仁さんがいない時、四つ葉の社員達が高坂専務に仁さんに彼女がいるのか聞いたり、普段どんな生活を送っているのかで盛り上がっていましたよ」
「そうなんだ。詮索されるのが苦手だし、まだ皆には俺達のことは秘密にしたい」
「はい」
「あのさ…、キスをしていい?」
「はい…」
仁さんの顔が近づいて私は瞼を閉じて唇が重なり、腕を仁さんの背中に回し、沢山唇を求め合って、ぷはっと唇が離れた。
「また明日も“一緒に帰ろう”?」
「はい!」
私はギュッと仁さんに抱きつき、仁さんは私をシンクから抱き上げてお姫様抱っこの状態にして、スタスタと大きいソファに向かって歩き、私を大きなソファに置いて、そっと押し倒す。
「今から思いっきり真琴を味わうから、覚悟して」
「朝ご飯を作りたいので、手加減してくだー…」
私の言葉は仁さんの唇で塞がれる。
ここに来るまで辛くて切ないこともあったけど、これからもこのシェアハウスで仁さんとスウィート(?!)な2人の秘密の同居生活がずっと、ずーっと続けられることが嬉しくて、私は仁さんの白シャツをギュッと握った。
ー完ー
2026/07/06 Fin
ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました!!
羽音