スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
荒木さんと初めて一緒に帰ることになり、2人で藍山駅に向かうと1台のタクシーが停車をしていて、私たちが近づくと後部座席の扉が開き、荒木さんがピタッと止まる。
「宝条さんは奥に座って」
「ありがとうございます」
先に乗り込み、シートベルトを装着し、荒木さんも後部座席に乗ると扉は静かに閉まり、荒木さんが白シャツの胸ポケットから1枚の紙を取り出して運転手に渡した。
「この住所までお願いします」
「かしこまりました」
タクシーの時計の時刻は午後10時40分を表示されていて、荒木さんは黒いパンツの後ポケットからスマホを取り出して、画面を何回か操作してまた黒いパンツの後ポケットにしまい、シートベルトを着けた。
タクシーが走り出し、今まで電車だけしかシェアハウスに向けて帰ったことがなかったので、タクシーから見える車窓の景色が新鮮で見入ってしまい、あそこは本屋さんでこっちはカフェで、あれはお花屋さん?あ、あそこのお店は葵が行きたいって言っていた雑貨屋だな。
「綺麗…」
タクシーがビル群の側を走ると隙間から有名な赤い鉄塔がライトアップされていて、ビル群の窓の光とのバランスが良くて、ますます目が離せないや。
こんな景色を見れるとは思わなくて、私が会議室に残っ…、あれ?そういえばと思って、荒木さんの方に顔を向けた。
「どうして私が会議室にいるって知ったんですか?確か、残るのを決めたのは荒木さんがいない時間でしたよ?」
「……………水瀬から聞いた」
かなりの間をあけて荒木さんが答える。
「水瀬から電話が来て、『会議室に1人でいるよ』って教えてくれた」
「そうだったんですね」
あの時、コンビニを出た所で水瀬編集長が電話をしていた相手は荒木さんだったんだ。
「そのあと、ちょっと説教されたけど」
「どんなことを言われたんですか?」
「……内緒」
「え〜、気になる言い方ですね」
荒木さんがプイッと反対方向に顔を向ける。
「言わない」
「ますます気になるじゃないですか」
すると今度は荒木さんは大きな右手で私の頭をくしゃくしゃとしてきて、擽ったい。
「いいから、シェアハウスに着くまでは外の景色を見ていなよ」
「分かりましたから、これ以上髪が乱れますって」
大きな右手が頭から離れると、私はもぅっと思いながら改めて手櫛で髪の毛を整えて、外の景色を眺める。
左側に座る荒木さんの窓越しに見えたのは白くて大きいドーム型の野球施設で、これはテレビで見たことがあって、近くで見ると迫力があるなぁ。
「ここで野球の試合をするんですよね?」
「見たことがない?」
「お父さんとテレビでしかなくて、実際はまだです」
「……そっか」
荒木さんも顔をドームに向け、前髪が目にかかっているからどんなことを考えているのかな?
私は自分の右側の景色を見続けると、タクシーの揺れ心地と車内の暖房の温かさで瞼が少しづつ重くなり、うう、荒木さんがいるのに寝ちゃ駄目だと意識を保とうとするも、長時間会議室でノートパソコンの液晶を見ていたり、ちょっと固め…椅子に座っー…んな…、頭が少し荒木さん側に寄って、タクシーの走行音が小さく聞こえ、あ…、寝ちゃー…。
「おやすみ」
優しい声と、左頬に小さな音と何かの温もりが触れた瞬間、意識が途切れた。
「宝条さんは奥に座って」
「ありがとうございます」
先に乗り込み、シートベルトを装着し、荒木さんも後部座席に乗ると扉は静かに閉まり、荒木さんが白シャツの胸ポケットから1枚の紙を取り出して運転手に渡した。
「この住所までお願いします」
「かしこまりました」
タクシーの時計の時刻は午後10時40分を表示されていて、荒木さんは黒いパンツの後ポケットからスマホを取り出して、画面を何回か操作してまた黒いパンツの後ポケットにしまい、シートベルトを着けた。
タクシーが走り出し、今まで電車だけしかシェアハウスに向けて帰ったことがなかったので、タクシーから見える車窓の景色が新鮮で見入ってしまい、あそこは本屋さんでこっちはカフェで、あれはお花屋さん?あ、あそこのお店は葵が行きたいって言っていた雑貨屋だな。
「綺麗…」
タクシーがビル群の側を走ると隙間から有名な赤い鉄塔がライトアップされていて、ビル群の窓の光とのバランスが良くて、ますます目が離せないや。
こんな景色を見れるとは思わなくて、私が会議室に残っ…、あれ?そういえばと思って、荒木さんの方に顔を向けた。
「どうして私が会議室にいるって知ったんですか?確か、残るのを決めたのは荒木さんがいない時間でしたよ?」
「……………水瀬から聞いた」
かなりの間をあけて荒木さんが答える。
「水瀬から電話が来て、『会議室に1人でいるよ』って教えてくれた」
「そうだったんですね」
あの時、コンビニを出た所で水瀬編集長が電話をしていた相手は荒木さんだったんだ。
「そのあと、ちょっと説教されたけど」
「どんなことを言われたんですか?」
「……内緒」
「え〜、気になる言い方ですね」
荒木さんがプイッと反対方向に顔を向ける。
「言わない」
「ますます気になるじゃないですか」
すると今度は荒木さんは大きな右手で私の頭をくしゃくしゃとしてきて、擽ったい。
「いいから、シェアハウスに着くまでは外の景色を見ていなよ」
「分かりましたから、これ以上髪が乱れますって」
大きな右手が頭から離れると、私はもぅっと思いながら改めて手櫛で髪の毛を整えて、外の景色を眺める。
左側に座る荒木さんの窓越しに見えたのは白くて大きいドーム型の野球施設で、これはテレビで見たことがあって、近くで見ると迫力があるなぁ。
「ここで野球の試合をするんですよね?」
「見たことがない?」
「お父さんとテレビでしかなくて、実際はまだです」
「……そっか」
荒木さんも顔をドームに向け、前髪が目にかかっているからどんなことを考えているのかな?
私は自分の右側の景色を見続けると、タクシーの揺れ心地と車内の暖房の温かさで瞼が少しづつ重くなり、うう、荒木さんがいるのに寝ちゃ駄目だと意識を保とうとするも、長時間会議室でノートパソコンの液晶を見ていたり、ちょっと固め…椅子に座っー…んな…、頭が少し荒木さん側に寄って、タクシーの走行音が小さく聞こえ、あ…、寝ちゃー…。
「おやすみ」
優しい声と、左頬に小さな音と何かの温もりが触れた瞬間、意識が途切れた。