スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
※水瀬編集長のお説教side水瀬
side水瀬
青木印刷所に提出する原稿のチェックがあと少しで終わるし、その後は経理課に出す伝票に判子を押さなきゃ経理部長に小言を言われるな。
小腹も空いてきたので、四つ葉出版社の社員が御用達になっているコンビニに向かい、今日はどれにしようかと色々見てまわり、あ、これは恋人が気になっていた限定スイーツで、こっちの飲み物は2個買えば猫のキーホルダーが1個がついてくるって言っていたな。
「買おう」
あげたらどんな反応がするか楽しみだなと恋人の顔を思い浮かべ、飲み物を2つ掴んで猫のキーホルダーを青と黄色とピンクの中からピンクを手に取って、軽食を選んでレジで会計を済ましていると、確かあの子は仁の部署に配属された子だよね。
「宝条さんはこんな時間にどうしたの?」
聞けば会議室に1人で仁から出された宿題をしていて、俺は心配になりちゃんと電車で帰るように伝えるけど、仁はこのことを知ってるのか?と疑問に思い、コンビニを出て少し離れた所でスマホを取り出して仁に電話をかけ始め、6回程コール音がし、ピッと音がした。
『電話をかけてきて、どうした?』
「今さ、四つ葉の近くのコンビニで宝条さんに会ったけど、四つ葉に残るって本人から聞いてる?」
『聞いてない』
仁はいつものように淡々としている。
「本人は仁の宿題を仕上げたいって言っていたけど、流石に遅くまで会議室に女の子1人で居るのはマズイよ」
『………』
仁が無言でいると宝条さんがコンビニから出てきて俺に会釈をしてきたので、手を振ってニコッと微笑んでまた電話を再開する。
「宿題をさせるのは分かるけど、ねぇ、もしかして帰りも宝条さん1人にさせる気?夜道はもっと危ないだろ」
語尾を強めにして説教ぽく仁に伝えるが、どうなんだろ?普段面と向かって話すときもだけど、仁は表情が読みにくいし、電話なら尚更だよな。
『………取材中だから、戻る』
「え、ちょっと」
ガチャと通話が切れる音がして、少し強く言っちゃったな。俺はスマホの通話画面を閉じてスーツの内ポケットにスマホを入れ、猫のキーホルダーはスーツの外ポケットに入れて四つ葉に戻った。
後で時間を見つけ、宝条さんの様子を見に行って帰るように言っておこうと2階の編集部に戻ると、タウン情報部の姫川と九条、ファッション部の部下も数名残っていて、俺も自分の席に戻ってコンビニで買った物を食べて仕事を再開し、仁にああ言ったけど、俺も部下の帰りのことを気にかけなきゃ。
「遅くなると帰りが危ないから、キリのいい所で帰ろうね」
「ありがとうございます」
部下がそれぞれの仕事を終えて全員が帰宅していき、俺もあとこの伝票だけだと印鑑を押してクリップでまとめ始めていたら、スーツの内ポケットに閉まっていたスマホが揺れたので取り出し、メッセージを1つ受信していたので開いたら送り主は仁だった。
『今、一緒に帰ってる』
短めな文章はいつもの仁の言い方と同じで、受信時刻を確認したら午後10時40分で、ちゃんと四つ葉に戻って宝条さんを1人にさせなかったんだ…、さっきは取材中って言っていたのに仁の行動が嬉しくて俺もメッセージを作り始める。
『分かった。気をつけて電車に乗って帰ってね』
そう送信したら、またメッセージを受信した。
『宝条さんのこと、教えてくれてありがとう』
普段こんな風に仁からお礼を言われたことがないから思わず立ち上がって、編集部のブラインドを開けて空を眺める。
「何だ?外が気になんのかよ?」
少し離れたエリアの姫川がこっちに顔を向けた。
「いや…、雪でも降るんじゃないかって」
「はぁ?4月に雪なんて降んねぇよ。降っても雨だろ?」
「だよね」
俺は静かにブラインドを戻して席に戻り、荷物をまとめ始めた。
「俺も帰るね」
「おう」
「お疲れ様でした」
2人に挨拶して編集部を出て行き、外ポケットにしまった猫のキーホルダーを取り出して眺める。
「俺も明日、“一緒に帰ろう”って言ってみようかな」
またポケットに猫のキーホルダーを入れ、恋人と一緒に帰れることに期待しながら四つ葉の階段を降りていった。
青木印刷所に提出する原稿のチェックがあと少しで終わるし、その後は経理課に出す伝票に判子を押さなきゃ経理部長に小言を言われるな。
小腹も空いてきたので、四つ葉出版社の社員が御用達になっているコンビニに向かい、今日はどれにしようかと色々見てまわり、あ、これは恋人が気になっていた限定スイーツで、こっちの飲み物は2個買えば猫のキーホルダーが1個がついてくるって言っていたな。
「買おう」
あげたらどんな反応がするか楽しみだなと恋人の顔を思い浮かべ、飲み物を2つ掴んで猫のキーホルダーを青と黄色とピンクの中からピンクを手に取って、軽食を選んでレジで会計を済ましていると、確かあの子は仁の部署に配属された子だよね。
「宝条さんはこんな時間にどうしたの?」
聞けば会議室に1人で仁から出された宿題をしていて、俺は心配になりちゃんと電車で帰るように伝えるけど、仁はこのことを知ってるのか?と疑問に思い、コンビニを出て少し離れた所でスマホを取り出して仁に電話をかけ始め、6回程コール音がし、ピッと音がした。
『電話をかけてきて、どうした?』
「今さ、四つ葉の近くのコンビニで宝条さんに会ったけど、四つ葉に残るって本人から聞いてる?」
『聞いてない』
仁はいつものように淡々としている。
「本人は仁の宿題を仕上げたいって言っていたけど、流石に遅くまで会議室に女の子1人で居るのはマズイよ」
『………』
仁が無言でいると宝条さんがコンビニから出てきて俺に会釈をしてきたので、手を振ってニコッと微笑んでまた電話を再開する。
「宿題をさせるのは分かるけど、ねぇ、もしかして帰りも宝条さん1人にさせる気?夜道はもっと危ないだろ」
語尾を強めにして説教ぽく仁に伝えるが、どうなんだろ?普段面と向かって話すときもだけど、仁は表情が読みにくいし、電話なら尚更だよな。
『………取材中だから、戻る』
「え、ちょっと」
ガチャと通話が切れる音がして、少し強く言っちゃったな。俺はスマホの通話画面を閉じてスーツの内ポケットにスマホを入れ、猫のキーホルダーはスーツの外ポケットに入れて四つ葉に戻った。
後で時間を見つけ、宝条さんの様子を見に行って帰るように言っておこうと2階の編集部に戻ると、タウン情報部の姫川と九条、ファッション部の部下も数名残っていて、俺も自分の席に戻ってコンビニで買った物を食べて仕事を再開し、仁にああ言ったけど、俺も部下の帰りのことを気にかけなきゃ。
「遅くなると帰りが危ないから、キリのいい所で帰ろうね」
「ありがとうございます」
部下がそれぞれの仕事を終えて全員が帰宅していき、俺もあとこの伝票だけだと印鑑を押してクリップでまとめ始めていたら、スーツの内ポケットに閉まっていたスマホが揺れたので取り出し、メッセージを1つ受信していたので開いたら送り主は仁だった。
『今、一緒に帰ってる』
短めな文章はいつもの仁の言い方と同じで、受信時刻を確認したら午後10時40分で、ちゃんと四つ葉に戻って宝条さんを1人にさせなかったんだ…、さっきは取材中って言っていたのに仁の行動が嬉しくて俺もメッセージを作り始める。
『分かった。気をつけて電車に乗って帰ってね』
そう送信したら、またメッセージを受信した。
『宝条さんのこと、教えてくれてありがとう』
普段こんな風に仁からお礼を言われたことがないから思わず立ち上がって、編集部のブラインドを開けて空を眺める。
「何だ?外が気になんのかよ?」
少し離れたエリアの姫川がこっちに顔を向けた。
「いや…、雪でも降るんじゃないかって」
「はぁ?4月に雪なんて降んねぇよ。降っても雨だろ?」
「だよね」
俺は静かにブラインドを戻して席に戻り、荷物をまとめ始めた。
「俺も帰るね」
「おう」
「お疲れ様でした」
2人に挨拶して編集部を出て行き、外ポケットにしまった猫のキーホルダーを取り出して眺める。
「俺も明日、“一緒に帰ろう”って言ってみようかな」
またポケットに猫のキーホルダーを入れ、恋人と一緒に帰れることに期待しながら四つ葉の階段を降りていった。