スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
入社日の翌日、高坂さんからスマホのメッセージで会議室じゃなくて専務室にってあったから、また無茶ブリに付き合わせられるのかと思いながら専務室に入ると本人しかいなくて、表情が険しいから“悪い知らせ”だと直感した。
「単刀直入に言うけど、親父が“Scoperta”を休刊の対象にしたいって」
高坂さんの言葉に自分の拳をギュッと握るのは、ここまで一緒に“Scoperta”の雑誌を創り上げてくれたスポーツ部の皆の事を思い浮かべたから。
「今日、皆に伝えるの?」
「今日じゃないよ。4月号が出るし、言う目安は2週間後くらいかなぁ。俺から言うけど、あとは仁に任す」
「……分かった」
言うのは決定事項で、専務室のドアを開けて廊下を歩き、階段の途中で立ち止まって右手を握り、ダンッと壁に叩きつける。
この苛立ちは自分の努力不足でもあるし、夜遅くまで頑張っている皆に対する申し訳なさ、そして…、せっかく入社して編集者として歩みだした宝条さんに、会社がこんな酷なことをさせんのかよってギリッと歯を食いしばった。
告知まで2週間…、せめて編集としての基礎は身につけてほしいから、どんどん原稿に触れさせていかないとなと思い、原稿の清書を中畑から宝条さんにふってもらう。
告知前日、取材先から直帰でシェアハウスに帰ると、キッチンが騒がしくてなんだろうと思ったら、急に宝条さんが俺の背後に回り、苦手な虫がいるから退治して欲しいと頼まれたので、やれやれと思いながら虫を退治してたら、フライパンから焦げ臭い香りがして、宝条さんは慌てて火を消して中身を見たら、焦げた炒り玉子にショックを受けてた。
ふと一美がいつも料理の失敗をリカバリーする時に使うケチャップを思い出して、一旦はスプーンで一匙掬って食べたらこれはケチャップだなと思い、コンロ下の引き戸から取り出してかけて、また食べたら何とか食べれそうで、宝条さんもケチャップ味に顔の表情が良くなったし、良かったな。
いよいよ告知当日の朝、洗面台ですっぴんを見られたくないと抵抗する宝条さんが面白くて、わざとタオルを退かそうと宝条さんの頭に手を置くけど、このあと会議室で休刊のことをどう受け止めるかー…、見えない結果に怖いと思ったのは初めてかもしれない。
会議室に全員集まってもらい、高坂さんから休刊のワードが出た瞬間、真っ先に反対の声を出したのは宝条さんで、その言葉に胸が震える自分がいて、ノルマの3か月で頭の固いおっさん達を見返して、スポーツ部の皆を、宝条さんの居場所を“守りたい”と強く思った。
「単刀直入に言うけど、親父が“Scoperta”を休刊の対象にしたいって」
高坂さんの言葉に自分の拳をギュッと握るのは、ここまで一緒に“Scoperta”の雑誌を創り上げてくれたスポーツ部の皆の事を思い浮かべたから。
「今日、皆に伝えるの?」
「今日じゃないよ。4月号が出るし、言う目安は2週間後くらいかなぁ。俺から言うけど、あとは仁に任す」
「……分かった」
言うのは決定事項で、専務室のドアを開けて廊下を歩き、階段の途中で立ち止まって右手を握り、ダンッと壁に叩きつける。
この苛立ちは自分の努力不足でもあるし、夜遅くまで頑張っている皆に対する申し訳なさ、そして…、せっかく入社して編集者として歩みだした宝条さんに、会社がこんな酷なことをさせんのかよってギリッと歯を食いしばった。
告知まで2週間…、せめて編集としての基礎は身につけてほしいから、どんどん原稿に触れさせていかないとなと思い、原稿の清書を中畑から宝条さんにふってもらう。
告知前日、取材先から直帰でシェアハウスに帰ると、キッチンが騒がしくてなんだろうと思ったら、急に宝条さんが俺の背後に回り、苦手な虫がいるから退治して欲しいと頼まれたので、やれやれと思いながら虫を退治してたら、フライパンから焦げ臭い香りがして、宝条さんは慌てて火を消して中身を見たら、焦げた炒り玉子にショックを受けてた。
ふと一美がいつも料理の失敗をリカバリーする時に使うケチャップを思い出して、一旦はスプーンで一匙掬って食べたらこれはケチャップだなと思い、コンロ下の引き戸から取り出してかけて、また食べたら何とか食べれそうで、宝条さんもケチャップ味に顔の表情が良くなったし、良かったな。
いよいよ告知当日の朝、洗面台ですっぴんを見られたくないと抵抗する宝条さんが面白くて、わざとタオルを退かそうと宝条さんの頭に手を置くけど、このあと会議室で休刊のことをどう受け止めるかー…、見えない結果に怖いと思ったのは初めてかもしれない。
会議室に全員集まってもらい、高坂さんから休刊のワードが出た瞬間、真っ先に反対の声を出したのは宝条さんで、その言葉に胸が震える自分がいて、ノルマの3か月で頭の固いおっさん達を見返して、スポーツ部の皆を、宝条さんの居場所を“守りたい”と強く思った。