スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
「すいません、何処か痛いところありませんか?」
「痛くはないが、チビならそのカメラで高い所は撮りづらいから止めておけ」

チビだなんて失礼なと思い、その声の主を見上げたら私よりも背が高く、身長的には荒木さん位の背、髪型は緩いウェーブのパーマがかかっていて、黒いジャケットにインナーも黒シャツの服からは少しだけ煙草の香りがする男性だ。

「チビで悪いですか?」
「悪いな」

何でこんなにも口が悪いのか、ムカッとしながらデジカメをそっと戻して違うカメラを手に取るけど、これは動画の録画時間や静止画の保存枚数について書かれていて、さっきのとはどう違うんだろ。

「カメラに何を求めてるか知らんが、選ぶなら適当は絶対にやめとけ」
「初めて買うんで、デジカメがこんなにもあるとは思いませんでした」
「カメラに関してひよっこかよ」
「チビでもひよっこでもなくて、ちゃんとした名前はあります!」

バックから名刺を取り出して口の悪い男性に自分の名刺をバッと見せ、その男性はじぃっと名刺を見つめる。

「へぇ…、雑誌の編集者ねぇ」
「職業は編集者ですけど、名前をちゃんと見てください!」

男性は私の名刺をパッと取り上げると、黒ジャケットの胸ポケットに名刺を入れた。

「せいぜいブレた写真にならねぇよう、手ブレ防止を買え」
「はい?」

その人はそう言いながら私の横を通り過ぎ、カメラ売り場を立ち去っていった。

一体何なんだろう、人のことをチビやひよっこだと言うし!私の名刺を渡したんだから、そっちも名刺くらい出してよ!あ〜も〜、むしゃくしゃする!!今日はもうシェアハウスに帰ろう!

エスカレーターに向かい、出口からS駅に入って、電車に揺られながらシェアハウスの最寄り駅に移動した。

帰り道に歩きながらカメラの事が浮かび、またあの口の悪い男性が思い浮かべ、何で浮かぶのよと顔を左右にぶんぶんと振り、シェアハウスについて階段を上がるも、苛々があるのか足音が強くなる。

部屋に入り、荷物をベットに放り投げ、自分もドサッとベットに横になって、この苛々をどうしようか?

何処かで気分転換してみたいなぁ、確か明後日が初給料日だし、仕事用の手帳も買いたいな。あ、お父さんとお母さんをご飯を誘ってみたいな。

よし、次の休みは気分転換に出かけよう!
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