夫婦ですが何か?Ⅱ
Side 茜
「・・・っ・・・・茜・・君?」
「・・・・・どうも、・・・」
「お、驚いたよ。どこのヤンキーが家までカツアゲに来たのかと、・・・・・あれ?でも今までの私服とは雰囲気違うよね?・・・いきなり・・・イメージ変更?」
「っ・・・拓篤さん、」
扉を開いて俺を捉えた瞬間に、ビクリと反応した拓篤さんが半信半疑で確認を入れて。
それに言葉短く反応を返しながらチラリと部屋の奥に視線を走らせる。
扉の閉まったリビングの奥で、まだ不快感に耐えているのだろうか?
そんな疑問の浮上と同時に彼女に害成すであろう自分の声に危険予測。
説明よりも早く拓篤さんを扉の外に引っ張りだして、ガチャリと扉が閉まりきるのを確認すると視界を覆っていたサングラスを外した。
「・・・・ご、強引・・・・やっぱり取り立て?地上げ屋?」
「何でですか・・・別に取り立てる物もないし、地上げって・・・俺も住人ですけど」
「は、ははっ・・・ごめん。なんか気迫が・・・」
「・・・・・千麻ちゃん・・・大丈夫ですか?」
「いや・・・辛そうだけど・・・、ってか、持病って何?千麻どうしたの?」
「持病・・・か・・・」
失笑。
確かに持病と言えばそうなのかもしれないと。
完治したと油断して、今更思っても見なかった瞬間に再発するなんて。
俺の乾いた笑いに、不安にその目を揺らした拓篤さんが室内の彼女の様子を見透かすように扉を見つめて。
その不安を堪え切れなかったらしく、俺に視線を戻すと再度言葉で確認を入れてきた。
「ねぇ、・・・千麻、どうしたの?それに茜君のその格好も・・・」
「・・・・・簡単に言えばね。・・・・千麻ちゃんは俺への拒絶症状でああなってて、」
「えっ?・・・えっと、何?」
「今の千麻ちゃんには俺の全てがアレルギーの元なんだ。だから・・・触れないし、サングラス無しじゃ顔も見れない。症状最悪な今は・・・声ですらアレルギー反応でちゃうみたいだし」
自分で言っていて、その状況の最悪さに失笑。
聞き入れた拓篤さんもまだどこか理解が追い付いていないらしく、より詳しい説明を求めて俺を見つめ不動になる。