夫婦ですが何か?Ⅱ
それでも拒む理由もなし、言われるままその包みを開封していき。
中から白い箱を取りだすと蓋を開けて中身に驚いた。
「意味不明。あいつ何でこんなもの千麻ちゃんに?」
「・・・・わらしべ長者」
「えっ?」
「いえ、・・・小さな飴が少し大きく返されたのでしょうか」
言いながらそっと唇に触れる。
僅かに痛む唇の傷に触れながら、箱の中身を見つめて小さく口の端を上げて。
給湯室のカップを持って帰ろう。
明日からは・・・・このカップでコーヒーを飲みましょうか。
そんな、
彼との初めての日の記憶。
およそ半年後には、制服を脱いでスーツに身を包んだ彼と対峙することになる。
個室は与えられても、何の役職も得ていない彼と。
「七光りなんて言わせない、思わせない。
制服も脱いできたよ。
だから・・・・
今日から全力で俺の為に動け」
「・・・・」
「まぁ、隣で生暖か~く見守ってよ。千麻ちゃん」
「・・・・・・・・・・はぁ、忠告した筈です」
「ん?フフッ、」
「セクハラです」
「言われたくて言いました」
悪戯な笑みとグリーンアイ。
この日から彼の我儘に振り回されて、呆れて怒って。
でも、同時に信頼や忠誠も強まって・・・。
「まさか・・・・・裸の付き合いにまでなるとは思いませんでした」
「千麻ちゃん・・・せめて夫婦って言葉でまとめようか」
回想した記憶に懐かしんで、しみじみと現状を折りこんで言葉を弾けば、苦笑いで言葉の修正にかかる大人になった彼。
未だベッドの中で肌の温もりを共有して、不意に触れたくなって指先に彼の髪を絡ませていく。
「・・・・柔らかい」
「ん?チャラい明るい地毛ですけど」
「あの時は知らなかったですから」
「好きなだけ触っていいよぉ。千麻ちゃんに触ってもらうの好き~」
「・・・・・・・では、」
「っ・・・おっつ・・・ちょっとそこは・・・俺の欲求爆発しそうなんですけど?」
「私に触られるのが好きだと仰ったので」
「ん・・・っ、まぁ・・・好きだけど・・・・・」
「・・・その様で、言葉通り馬鹿正直な反応です」
「っ・・セクハラ!!」
「何がでしょうか?私はあなたの表情について馬鹿正直と言っただけですが?」
ああ、その悔しそうな怯んだ顔・・・すっごく快感です。