夫婦ですが何か?Ⅱ
「ちょっ・・・、ここで!?酷くない!?」
「まぁ、【お願い】も為されてませんし。あれはちょっと可愛い事を言ったあなたに試供品配っただけというか」
「試供かよ!?ってか、絶対今俺にめちゃくちゃ愛情感じてるんでしょ!?じゃなきゃここまで酷い虐め方しないもん!!」
「分かってるなら嬉しいでしょう?私からの愛情たっぷりですよ?」
「こんな愛情表現嫌だっ!ってか・・・もう素直に愛されてよぉ・・・」
ああ、だから・・・それそれ。
その落胆し、今にも泣きそうな愛情表現に私は興奮するんですって。
期待した通りの反応を見せる彼は意識してなのか。
でも、意識してじゃないと分かるから、自然な彼の反応に私は愛着を持つんだ。
ベッドの上で落胆し、いじけて座っている姿にニッと笑って、扉に向けていた体をくるりと返すと彼に奇襲。
勢いよく押し倒して、ベッドのスプリングを感じながら驚愕の表情の彼を見下ろし強気に微笑んで。
「素直に愛されて、」
「・・・・」
「全力で、私の愛情表現に振り回されて動いて。・・・・ダーリン」
「・・・・・・カッコイイ~」
一瞬呆けていた彼の口から零れた賞賛。
そしてすぐに困ったように笑った彼が私の体を引き寄せるように抱きしめ密着して。
その後は・・・必然。
後で、
コーヒーを淹れよう、彼と2人分。
お互いに愛用のカップにたっぷりと注いで。
あなたがくれたカップは・・・
あなたよりも付き合いが長い相棒に近い。
そんな事を、彼の熱に浮かされながら思って小さく笑った。
まだ、2人目妊娠前のある日の記憶の回想。
あなたの予言は当たっていたわね。
長い長い付き合いになったわ。
これから先も・・・、
何があっても。
『そう言えば、あなたの私への第一印象を聞いていません』
『・・・・愛想のない眼鏡のチビッ子』
『首絞めたくなりました』
『自分だって【チャラい】って言ったじゃん!』
『まぁ、お互い様って事ですかね』
『でも・・・』
『何です?』
『眼鏡外した第一印象は【美人】でした』
『・・・・・相変わらず小狡い男』
『今は全力で【可愛い】よハニー』
『虐めるわよダーリン』
『ハハッ、虐めてハニー』
意地悪も皮肉も愛情表現の内。
今では、
こんな夫婦ですが・・・何か?


