勝手に古今和歌集
しかも、夏木さんは俺の背中をばしっと容赦なく叩いたのだから、さらに驚きだ。




俺は「いてて」と呻き、「………か、勘違いって?」と訊ね返した。





俺が『勘違い』に気づいて『変な気』を起こしたとは、いったい何の話だろう?




俺、なにか勘違いしてるの??






「………だから~。


あたしがサトシと付き合ってて、犬飼くんのこと好きじゃないって………」






「えっ!?」






夏木さんの発言に、俺は度肝を抜かれた。






「うそ、それ、勘違いなの!?

俺、てっきりマジで夏木さんはサトシくんのこと好きなんだと思ってた!」






そうだ、それこそが昨日から俺の心に巣食っていた疑念。




まさか俺の勘違いだったなんて!!





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