魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました
先生の合図でみんな立ち上がり、礼をして机を教室の後ろに下げると、当番の生徒以外は帰宅し始める。俺は教室の掃除当番だからまだ帰れない。
チラッと顔を上げたとき、上屋さんと廊下を歩いていく津久野さんの姿がガラス窓越しに見えた。俺がホウキを持って床を掃いていると、いつもなんだかんだとつるんでいる涼太が、意味ありげに笑いながら近寄ってくる。
「津久野ちゃん、またやってたな」
「そうだね」
俺の肩に肘をのせて、涼太が小声で訊く。
「おまえ、告(い)わないのか?」
「誰に何を」
「まったまたぁ、わかってるくせに」
涼太が俺の頬に人差し指をぷすりと刺す。こいつって本当に子どもっぽい。
「このままじゃ一人の寂しいクリスマスになるぞ~」
それはわかってる。でも、彼女の気持ちもわからないのに、無理矢理俺の気持ちを押しつけるわけにはいかない。何より俺みたいな無愛想な男に告白されて喜ぶ女子がいるとは、思えないんだけれど。
俺が黙ったままなので、涼太がつまらなそうに俺の頬から人差し指を離した。
「俺は野々香とデートだからな、おまえと遊んでやるヒマはないんだ」
チラッと顔を上げたとき、上屋さんと廊下を歩いていく津久野さんの姿がガラス窓越しに見えた。俺がホウキを持って床を掃いていると、いつもなんだかんだとつるんでいる涼太が、意味ありげに笑いながら近寄ってくる。
「津久野ちゃん、またやってたな」
「そうだね」
俺の肩に肘をのせて、涼太が小声で訊く。
「おまえ、告(い)わないのか?」
「誰に何を」
「まったまたぁ、わかってるくせに」
涼太が俺の頬に人差し指をぷすりと刺す。こいつって本当に子どもっぽい。
「このままじゃ一人の寂しいクリスマスになるぞ~」
それはわかってる。でも、彼女の気持ちもわからないのに、無理矢理俺の気持ちを押しつけるわけにはいかない。何より俺みたいな無愛想な男に告白されて喜ぶ女子がいるとは、思えないんだけれど。
俺が黙ったままなので、涼太がつまらなそうに俺の頬から人差し指を離した。
「俺は野々香とデートだからな、おまえと遊んでやるヒマはないんだ」