Love Birthday‥
「ごめんな。
黒板に書かれたのは俺のせいなんだ」
「え……?」
「この前告白してくれた子に断ってる時、
愛実が俺の家に入る所を見たって言われて、ただの友達だって言ったら何故かキレられて……。
たぶん、その子が書いたんだと思う」
「そうなんだ……」
『その子』の名前はたぶん牧野さんだと思う。
だけど、決して牧野さんの名前を口にしない志則は
なんだか男らしいと思った。
私だったらいやだもん。
好きな人が自分をふったことを誰かに言うなんて。
「私も、ごめん……。
机のクローバーを描いたのは、私なの……」
私が謝ると、何故か志則が突然笑いだした。