Love Birthday‥
「そんなことはクローバーを見つけた時からわかってたよ。
驚いたのは西村さんがその事に気づいてたってこと。
言われた時はすげー焦ったよ」
「え……知ってたの?
ならすぐに消せば良かったのに……」
「どんな意味であのクローバー描いたの?」
志則の真っ直ぐな瞳の質問にドキッとした。
あのクローバーを描いたのは……
「ただ、なんとなく……かな?」
「ふぅ~ん」
私の答えに納得出来てない志則が、横眼で私を見る。
その顔にドキッと胸が高鳴り、焦った私は質問を返した。
「どうして消さなかったの?」
焦りを隠すために質問したのに、私の鼓動は治まるどころか高鳴っていく。
俯きかけた私の耳に、志則の声が聞こえた。
「ただ、なんとなく……
嬉しかったから」
志則の答えに嬉しいなんて言葉を予想していなかった私は、
次の言葉が見つからず黙ってしまった。
そして長い沈黙の後、志則が突然口を開いた。