生徒会のスガオ
最後の砦、三宅さんのことを知りたくなりジッと見ていると、こっちを見たような気がした。


「……なに?」


突き刺さるような声に勢いよく左右に首を振って否定をした。この人はこの人で怖すぎるオーラがあるんだけど。


「部室に戻りましょう」


木之本さんと三宅さんと一緒に部室に戻ることになった。飛び出るように部室から出たけど、こんなすぐに出てくるとは想像もしてなかった。


「生徒会って、部活の審査とかあるんでしょ」

「行事のこともありますね。今度、キャンプの下見をしに行きますからね」

「は?」

「……行事の下見……したりするわ」

「そうなの?じゃあ、休みが潰れたりするの?」

「休みはないと考えたほうが良いですよ。寮生活に元々ないですが」

「……うわぁ」


休みがないということにもショックだけど、ここの学校はおかしな行事が多いらしいから、その下見も大事なのか。
普通の行事もあるらしいけど、遠足とか小学生じゃないのにあるみたいだ。

そういえば、桐生先生が持ってきた書類にも行事のことが書かれていた。


部室に向かいまでの間ちょっと衝撃なものを見てしまった。


「木之本くーん!」

「きゃあっ、カッコイイ!」

「この後、予定ある?カラオケ行こうよ」

「残念ですが、居残りがありますから行けません」


木之本さんが凄くモテてチャラいところがあるということに驚いた。
完全な寮完備じゃないから自宅通学もいて、門限前なら外出も許されている。だからってカラオケとかはまだ行ったことがない。
寄り道みたいに門限より前までに帰るようなことをしてみたかった。
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