【完結】遺族の強い希望により
『今はただ後悔している。あの日俺たちは卑劣な賭けになど出るべきではなかった。だからこうして終わってしまった。神頼みなどではなくきちんと段階を踏んでその時を迎え入れる準備を重ねていくべきだった、どれだけ時間がかかっても』


『それでも君を本気で愛していた。出会えた奇跡には感謝している』


『君が今幸せでありますように』


あっけない終わり方だった。
そこにどんなに当時の想いが強く残されていようとも、言ってみれば遠距離恋愛からの自然消滅だ。

こどもが出来れば或いはと望みはしたがそんな奇跡が起こることもなく、そしてこういう終わり方をするのであれば、奇跡など起こらなかったことこそが幸いだ。
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