【完結】bitter step!
不安だった気持ちが爆発して、心の中で呟いたはずの疑問が、責めるような口調で飛び出してしまった。
ハッとして目を覆っていた腕をどけて頭を起こす。
ボクを見下ろす響先輩の瞳が、揺れていた。
「ごめ――、」
先輩が言いかけた謝罪の言葉を途中で飲み込んだのは、多分、ボクのためだ。
優しい、優しい人。
『そばにいなくてごめん』と言ってしまったら、ボクがそれを望んだことになるから。
でもボクは、多分――それを、望んでいたんだ。
助けて欲しかった。
甘えてはいけない相手だと、分かっているはずなのに。
すがりつくように身体を寄せて見上げると、視線を合わせるために屈んだ先輩の顔が近づいた。
「大丈夫?」
ハッとして目を覆っていた腕をどけて頭を起こす。
ボクを見下ろす響先輩の瞳が、揺れていた。
「ごめ――、」
先輩が言いかけた謝罪の言葉を途中で飲み込んだのは、多分、ボクのためだ。
優しい、優しい人。
『そばにいなくてごめん』と言ってしまったら、ボクがそれを望んだことになるから。
でもボクは、多分――それを、望んでいたんだ。
助けて欲しかった。
甘えてはいけない相手だと、分かっているはずなのに。
すがりつくように身体を寄せて見上げると、視線を合わせるために屈んだ先輩の顔が近づいた。
「大丈夫?」