secretkey~内緒のドアを開ける君~
「またな」
水瀬が言う「またな」が重く突き刺さる今度、会うときは俺たちはどうなっているんだろう
好きのままいられるのかな
日向がいなくなった病室で月を眺めていた
いつの間にか眠っていたらしく携帯のバイブで目が覚めた
「やあおはよう災難だったね水瀬くん」
「誰だあんた」
「誰でもいいじゃないか」
「何の用だ?」
「犯人を真実を知りたいならツインタワービルのロビーで待ってるよ」
携帯を置いてため息を吐く
俺には休息など最初から与えられてないようだ
俺は急いで着替えると無理に退院手続きを取り付けた
病院から出ると待っていましたとばかりに車が滑り込んできた
「水瀬さまですね?」
「あぁ」
車はゆっくりとツインタワーホテルビルに向かっていく
「タバコいいか?」
「えぇ」
タバコに火をつけて吸う
「···」
「なにかお飲みになられますか?」
「別に」
少し吸ってタバコを灰皿に押し付けた
車は重たい空気を纏わせたままツインタワーホテルビルの正面ロビーに滑り込んだ
「着きました」
ドアを開けてもらいホテルの中に入るとロビーで手を挙げている人物がいた
「お待ちしてました」
「別に
んで話って?」
「座ってからにしましょう」
「用件はすぐに済むだろ」
「小僧、室井さんが座れって言ってるんだ」
「いつからあんたら警察のお偉いさんはヤクザになったんだよ」
「まあまあ神崎くん」
「室井さん」
「座って」
俺は言われるがまま席についた
「遠慮なく好きな物を頼んでいいからね」
「あんたらの食事につきあう気なんて毛頭もない」
「水瀬おまえ本当にむかつくな」
神崎がそこまで言うと携帯が鳴る
「海、なによ勝手に退院って突っ走るのもいいかげんにしなさいよ」
「姉貴あとでかけなおす」
「ちょっと···」
携帯を置いて改めて話しを聞く
「別に君にとっても悪い話しじゃないと思うんだが
まずは自己紹介だ
私は警視総監室井だ
そしてこっちは私の部下というよりは右腕の神崎くん」
「警視総監?」
「この間、就任したばかりでね
話しというのは警察内部の闇を殲滅すること
最近、なにやら本庁のほうで動きがあったらしくてね」
「へぇ」
室井さんの話しに耳を傾けながら内心はしぶっていた
もし殲滅するなら日向だってただではすまないだろう
「どうしたよ?」
金髪の神崎がにやりと笑う
「別に
話しは終わりか?」
「一応ね、君だけは敵にまわしたくないよ水瀬くん
また連絡する」
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