secretkey~内緒のドアを開ける君~
「どうしたの?喧嘩でもした?」
顔をあげれば看護士さんがいた
「別に」
「ちょっと手みせてねすごく腫れてる
痛いでしょ?いま治療してあげるから」
俺は手を握られる寸前で引っ込めて立ちあがった
「すいません慣れてないからそういうの」
「そっか」
そういうと看護士さんは水瀬の病室に入っていった
「水瀬くん処置の時間よ」
俺は看護士さんに日向のことを訊いた
「日向いやまだいました?」
「いたけど怯えてるみたいだった寂しそうで
まるで捨て犬のようだったわ」
「あいつ身寄りいなんですよ記憶も曖昧で
下手したら人間なのかなって思うときもあるぐらいで」
「ふふなにそれ」
「本当なんですよ」
「謝ったら?
あのままじゃ彼ずっと居座ってるわよ」
処置が終わり俺はゆっくりとドアを開けた
けどそこに日向の姿はなかった
あるのはあいつの携帯だけ
携帯を開くとメモが落ちてきた
「色々ありがとな水瀬」
たったこれだけだった
あのバカってバカは俺だよな
病室に戻り手早く着替えるとゆっくり息を吐いた
ずきりと痛みが突き抜けたが日向を捜さなくてはならない
病室に置き手紙だけをして抜け出すとタクシーをつかまえ繁華街の方に向かう
賑やかな街から一歩入る裏路地そう大概、日向の塒はそこだ
でも今日は見当たらない
しかたなく自分のマンションの方に向かった
タクシーでマンションまで向かいエントランスをくぐりエレベーターで最上階に向かう
一度だけ日向を連れてきたことがあるが覚えているのだろうか
エレベーターのドアが開くと真っ先に日向が膝を抱えてるのが見えた
「なんだもうみつかっちゃった」
「日向、捜したんだぞ」
「いらないって言ったりいるって言ったりどっちなんだよ」
「悪かった」
「もういい水瀬なんて大っキライだ」
「おまえ言ってること無茶苦茶だろ」
俺は宥めるように日向を抱きしめようとしたが逆に傷口を強く押されつきとばされた
「···ごめん」
「っ···痛てぇよバカ犬」
俺はそれでも日向の手を引いて強引に引きずり倒し頭を抱えて抱きしめた
「水瀬···」
「悪かった」
「聞きたくないそんなありきたりな言葉」
「めんどくせぇ奴」
「本当に怒ってないよな」
「さあな」
俺は水瀬の頭を優しく撫でてやる
「水瀬···一緒にいたい」
俺はため息をついて日向を抱きしめる
「あぁそうだな」
「水瀬もう迷わないから
やっぱおかしいよこの事件
一緒に黒幕を暴くよ」
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