恋の禁断症状

「…ねぇ、先輩には内緒で……付き合って、欲しいんだ…」

雨がわたしの身体を弾いてゆく

「…え?」

「マナには…重荷にならないように、都合のいい男でいるから……」

わたしはかずゆきの腰に手を回してきつく抱き寄せた

「本当に、…かずゆきはそれでいいの?」

次第にかずゆきの息も荒くなる

「いいよ、…その代わり明日か明後日、先輩と…デートするんでしょ…」

もっともっと激しい雨に打たれたい

「…そうだけど?」

「行かないで、…デートしないで欲しいんだ」

激しい雨に打たれて身体をすみずみまで浄化されたい

有無を言う前にわたしの鳴き声は強くなって

かずゆきを受けとめてしまっていた


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