睡恋─彩國演武─

途端に、言い争っていた『猫』と『鳥』は同時に動きを止めた。


「……はぁ?」


そして二人同時に気の抜けた声を出す。

そんな呉羽と藍を見て、千霧は思わず吹き出した。


「本当に息がぴったりだよ。仲が良い証拠じゃない」


「なっ……!」


「じ、冗談じゃないっ!誰がこんな奴と!」


否定する二人だが、お互い本当に嫌い合っている様子はなく。

それは千霧にも由良にも十分わかることだった。


< 265 / 332 >

この作品をシェア

pagetop