睡恋─彩國演武─

呉羽はクスッと笑う。


「銀色の髪は目立ちすぎるでしょう?」


「あ、あと若い娘が寄ってくるんだよ。ね?」


「はい。あれは少々困りますね」


「──うぇ。女って聞いただけで吐き気がする」


口元を押さえて、藍は呉羽をジロリと睨んだ。


「大丈夫ですよ。女性には興味ないんです」


呉羽はいつもの柔和な笑顔でそう言ったが、傍に居る三人はピタッと動きを止めた。


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