俺様上司は、極上の男!?
私の嫌味に朋子は微笑んだ。


「その時は考える。……でも、裕太くんと別れたら、またつぐみちゃんと仲良くできるかもしれないね」


「どんだけプラス思考よ。バーカ」


私が苦笑すると、朋子が嬉しそうに微笑んだ。
強くなったなぁと思う。それは彼女がひとつの山を越えたからだろうか。はたまた、母になるからだろうか。


「仕事、忙しいんだってね。後輩から聞いたよ」


「余裕、余裕」


「そう、じゃ頑張って。無理しないでね」


「あんたもお大事に」



私たちは言い合うと、互いに別な方向に向かい歩き出した。
これで、また朋子とはしばらく会わないだろう。
それでよかった。
私たちの今の関係としてはなかなかベスト。あとはあの二人が別れないことを祈っておこう。

頑張ろうと思った矢先に、思わぬ報告を聞けた。
不本意だけど、幸先がいいと思ってしまう。

足取りも軽く、私は5階のオフィスに戻った。
私の計画は進んでいる。



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