腹黒王子の取扱説明書
少なくとも……今は軽蔑されてない?

そう思うと気分が少し楽になる。

この人って優しいのか冷たいのかわからない。

でも、……本人には口が裂けても言えないけど、彼の腕の中にいると安心する。

今朝はあんな酷いこと言われたのに……。

男の人の腕の中ってみんなこんなに逞しくて安心できるものなのだろうか?

ゆらゆら身体が揺れてなんだか気持ちがいい。

ゆらゆら、ゆらゆら……。

段々頭がボーッとしてくる。

私の身体はもう限界だった。

「もう……駄目。……つかれ……た」

身体的にも精神的にも、私はかなり疲れていたんだと思う。

優しい闇が私を包み込む。

私はその誘いにもう抗えなかった。
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